国内

毎日「朝立ち」している選挙候補者 これは法律違反ではない

 選挙が近づくと、通勤時間に駅前で候補者が演説する姿をよく見かけるだろう。これは「朝立ち」と呼ばれるが、話題の新刊『「規制」を変えれば電気も足りる』(小学館101新書)を上梓した元経産省キャリア官僚の原英史氏(現・政策工房社長)が、その裏側を解説する。

 * * *
 そもそも公職選挙法では「選挙運動」は、ごく限られた期間しか許されていない。告示(総選挙・参院通常選挙の場合は公示)から投開票日前日までの間だけだ(129条)。例えば、地方議会なら5~9日間、衆議院なら12日間だ。その期間より前に選挙運動をやると違法行為の「事前運動」として、1年以下の禁錮または罰金の対象になる。
 
 それなのに、実際は多くの候補者が告示よりもずっと前から「朝立ち」を始める。議員によっては毎日やる人もいるほどだ。あの人たちは「選挙違反」をやっていたのか……というと、そうではない。

 よく見ていると、告示前の朝立ちと告示後の活動は微妙に違うことがわかる。告示前に演説をする場合は、あくまで「選挙運動としてやっているわけではない」という前提。このために、こんな“隠れたルール”を守っているはずだ。
 
■「ご支援よろしく」などのフレーズは口にしない。

■名前の入ったタスキはしない(「候補者の氏名を表示する文書図画」として違法になってしまうから。ただし、「本人」と印字されたタスキならOK)。

■選挙事務所や選挙カーの、候補者の「氏名」が入った看板には覆いをかける(しかも、透けて見えるのはOKだからあえて透けるような「とても薄い布」をかける)。

 こうした“ルール”を守れば、選挙違反に問われないという“抜け道”が用意されているのである。

関連記事

トピックス

折田楓氏(本人のinstagramより)
《バーキン、ヴィトンのバッグで話題》PR会社社長・折田楓氏(32)の「愛用のセットアップが品切れ」にメーカーが答えた「意外な回答」
NEWSポストセブン
東北楽天イーグルスを退団することを電撃発表し
《楽天退団・田中将大の移籍先を握る》沈黙の年上妻・里田まいの本心「数年前から東京に拠点」自身のブランドも立ち上げ
NEWSポストセブン
妻ではない女性とデートが目撃された岸部一徳
《ショートカット美女とお泊まり》岸部一徳「妻ではない女性」との関係を直撃 語っていた“達観した人生観”「年取れば男も女も皆同じ顔になる」
NEWSポストセブン
草なぎが主人公を演じる舞台『ヴェニスの商人』
《スクープ》草なぎ剛が認めた「19才のイケメン俳優」が電撃メンバー入り「CULENのNAKAMAの1人として参加」
女性セブン
再ブレイクを目指すいしだ壱成
《いしだ壱成・独占インタビュー》ダウンタウン・松本人志の“言葉”に涙を流して決意した「役者」での再起
NEWSポストセブン
ラフな格好の窪田正孝と水川あさみ(2024年11月中旬)
【紙袋を代わりに】水川あさみと窪田正孝 「結婚5年」でも「一緒に映画鑑賞」の心地いい距離感
NEWSポストセブン
名バイプレイヤーとして知られる岸部一徳(時事通信フォト)
《マンションの一室に消えて…》俳優・岸部一徳(77) 妻ではないショートカット女性と“腕組みワインデート”年下妻とは「10年以上の別居生活」
NEWSポストセブン
来春の進路に注目(写真/共同通信社)
悠仁さまの“東大進学”に反対する7000人超の署名を東大総長が“受け取り拒否” 東大は「署名運動について、承知しておりません」とコメント
週刊ポスト
司忍組長も傘下組織組員の「オレオレ詐欺」による使用者責任で訴訟を起こされている(時事通信フォト)
【山口組分裂抗争】神戸山口組・井上邦雄組長の「ボディガード」が電撃引退していた これで初期メンバー13人→3人へ
NEWSポストセブン
『岡田ゆい』名義で活動し脱税していた長嶋未久氏(Instagramより)
《あられもない姿で2億円荒稼ぎ》脱税で刑事告発された40歳女性コスプレイヤーは“過激配信のパイオニア” 大人向けグッズも使って連日配信
NEWSポストセブン
俳優の竹内涼真(左)の妹でタレントのたけうちほのか(右、どちらもHPより)
《竹内涼真の妹》たけうちほのか、バツイチ人気芸人との交際で激減していた「バラエティー出演」“彼氏トークNG”になった切実な理由
NEWSポストセブン
ご公務と日本赤十字社での仕事を両立されている愛子さま(2024年10月、東京・港区。撮影/JMPA)
愛子さまの新側近は外務省から出向した「国連とのパイプ役」 国連が皇室典範改正を勧告したタイミングで起用、不安解消のサポート役への期待
女性セブン