夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回の報告は、食品メーカー勤務のご主人(49歳)。奥様(49歳)とは高校の同級生で、社会人になってから再会し、結婚したそうです。
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田舎は九州なんですが、お盆に高校の同窓会をやるという通知が来ました。「50歳を前にして皆で会おう」という、卒業して以来、初めての同窓会です。もちろん、夫婦で出席するつもりで、女房と高校の卒業アルバムをめくっては「こいつとはよく喧嘩したなァ」などと、思い出話に花を咲かせていました。
ところが、7月中頃から女房が「皆、あなたを見て驚くわよ。高校の時の写真と全然違うもん。カツラ買う?」「この女の子、あなたに惚れていたのよね。会うとガッカリさせちゃうと思うわ」「欠席したほうがいいかも」などというように。確かに、年齢より老けて見えるとはいわれるけど……。
「出席者が『アッ、先生も来てくれた』と勘違いしたら罪作りだし」って、そこまでは老けてないよ!
どうやら、女房のヤツ、高校時代の友達と「ご主人には結婚式以来会ってないけど、変わらない?」「え、ええ。相変わらず、かっこいいわよ」「本当? 同窓会で会うのが楽しみ」というような電話のやりとりがあったらしいんです。
僕だって懐かしい同級生に会いたいですが、「田舎へは一緒に行くけど、同窓会は私ひとりっていうのはどう?」などと、どんどんきつくなっていく女房の欠席説得に心揺らいでいます。
※週刊ポスト2011年8月19・26日号