今の時代、職場いじめは徐々に陰湿になってき、そのつらさから仕事に行けなくなる人も出る事態になっている。だが、これは昔も同様で、1988年を振り返ってみると、教師のいじめは陰険だったようだ。その内幕を都内の公立と私立小学校の教師に暴露してもらうと、とても聖職とは思えない仰天話がゾロゾロと。いまここで再現してみよう。(女性セブン1988年8月18日号より)
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C先生:私の同僚で、上着のポケットに理科の実験用のトノサマガエルを入れられた人がいますよ。ポケットに手を入れたら、なにかやわらかいものをクニュッとつかんでしまって「ギャー!」
生徒が、ロッカーの中にかけてある教師の上着に、そんないたずらをしますか? あれは絶対、先輩のいやがらせよ。
B先生:私なんか、机の引き出しにカマキリの卵を入れられたわ。陽気がよくなったある日、机の引き出しを開けたら、カマキリの卵がかえって、チビカマキリがウジャウジャ、ゾロゾロ……。私、虫が苦手なので、背筋がゾクーッとして、思わず「キャー」って叫んじゃった。
職員室では、生徒のいたずらだろうってことになったけど、職員室に生徒は自由に出はいりできないし、先生の机の引き出しにカマキリの卵を入れるなんて、こんな手のこんだいたずらはできませんよ。私は先輩の仕業だと思ってるの。
A先生:一見、子供のいたずらのように見える方法でいびるところが、教師特有の陰険さなのね。
C先生:私の知ってる若い先生の仕返しがおもしろいの。いつもいびられてる先輩の体操着の袖口や首を縫いつけちゃったのよ。先輩が着ようとしたら着られなくて。運動会当日の朝だから大慌て……おかしかったわ。
【全日本教職員連盟・永井征男事務局長(当時)の話】
学校も人間の集団だし、どうしてもトラブルは起こります。学校は学年単位で動くことが多いので学年別の先生の対立なんかがありますね。大事な指導要領を隠されちゃったなんて例もありますよ。
A先生:いつも派手なかっこうでにらまれていた若い先生が、職員旅行のとき、みんなから寄ってたかって、お酒を飲まされちゃったの。その先生、いい気持ちになって、みんなのおだてにのって、先生がたの悪口をさんざんいっちゃったけど、あとが大変よ。「あんな酒ぐせの悪い女だとは思わなかった」って。
C先生:とにかく、学校の先生って、すごく陰湿なのよねぇ、やることが……。ほんと、もういやになっちゃう!