4年前に閉経して、ただいま更年期まっただ中だという中村うさぎさん(53)。歯に衣着せぬ過激なトークで人気のエッセイストが、自身の更年期障害について赤裸々に語った。
* * *
49才で閉経して「これで鬱陶しい生理もなくなったしバンザイ!」なんて能天気に思ってたら、「更年期障害」というさらに鬱陶しい問題が待ち構えていた。女の体ってものは、生殖機能を失ってもなお、性ホルモンに翻弄され続けるものなのだろうか。
とはいえ私の場合、更年期障害の症状は比較的軽いほうかもしれない。いや、軽いのかどうかもじつはよくわからないのだが、それというのも、私のもともとの体質や性格が更年期障害の症状とよく似ていて見分けがつかないのである。
たとえば更年期障害の症状のひとつに「ホットフラッシュ」と呼ばれるものがある。急に体がカッカとほてって汗をかく、というものだが、私は若いころから人一倍暑がりで汗っかきで、みんなが涼しい顔をしているところでひとりでカッカとほてって汗をかいてる、なんてぇ図は日常茶飯事だった。なので、いまでもそんなことになると「これって更年期障害なのか? それとも、自分のもともとの体質なのか?」と首を傾げてしまう。
また、更年期障害になると精神が不安定になってイライラして怒りっぽくなる、などという話も聞くが、これまた私は昔からイライラしがちで怒りっぽく、はたして更年期のせいなのかもともとの自分の性格なのか、判断がつきにくいのである。そう、要するに、私は若いころから更年期なのよ(笑い)。
しかしまぁ、閉経した以上、女性ホルモンが激減しているのは確かだし、その影響が心身に及んでいないはずはない。いくら私が元から更年期体質でも、やはりさまざまな変化が水面下で起こっているに決まっているのだ。自分の体に何が起こっているのか、そこはきちんと知っておいたほうがいい…というわけで、このたび、婦人科の診察と治療を受けることにした私なのであった。
※女性セブン2011年8月25日・9月1日号