深夜のラジオから流れてきた洋楽に、若者が日々熱狂した時代があった。聴けば当時の記憶が鮮やかに甦ってくるはずだ。そんな時代の秘話をひもといてみよう。ここではクイーンのボーカル、フレディ・マーキュリーのエピソードを紹介する。
クイーンはイギリス・ロンドン出身の4人組バンド。ベストアルバム『グレイテスト・ヒッツ』は全世界で2500万枚以上を売り上げた。1991年、フレディ・マーキュリーはHIVによりこの世を去っている。
東京・新宿二丁目のバー『九州男(くすお)』は、フレディのお気に入りの店。マスターの増田逸男氏に彼との思い出を聞いた。
「最初は1985年の春頃。マネージャーと二人でふらりと来てくれ、以来5回ほど通ってくれた。私は有名人でも気後れしないから、フレディとも友達のように接していました。彼はコンサートのチケットをくれたりホテルに誘ってくれたりと、とても気さくな人でしたよ。一緒に写真も撮ってくれたしね。ただカラオケだけはいくら勧めても歌ってくれなかったけど(笑い)」
※週刊ポスト2011年9月2日号