8月23日、暴力団関係者との親密交際を認め、芸能界引退を発表した島田紳助さん。不動産投資や飲食店のプロデュースなど幅広い副業でも知られるが、若い頃から様々なビジネスに手を出していたという。(週刊ポスト2004年5月28日号より)
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20代の頃からテレビに頼らなくても食っていける方法を考えていた紳助が、まず目をつけたのが、うなぎの養殖だった。台湾産のうなぎの稚魚を仕入れて日本で育てると大儲けできるという情報を聞きつけた紳助は、素早く行動に移した。
「実家の庭に池を作ってうなぎを飼育し、“温度は17度に保つのがベストや”とか、色々研究していたんですよ。ところが、実家の親父さんから“こんなところに池があると家相が悪くなる”と叱られ、断念してしまったんです」(紳助の友人)
傑作は石の販売。といっても元手はほとんどゼロ。京都・桂川の河原に転がっている小さな石を拾い、それを売ろうと考えたのだ。
「合格祈願で知られる、京都の北野天満宮に受験生が殺到しているのを見て閃いたそうです。お守りや絵馬がボンボン売れている。受験は商売になると。それで河原の石に“合格”と書いて、それを500円で売る商売を始めたんです。芸人らしく“意志(石)が通じる”、とちゃんと洒落を入れていたところが紳助らしい」(紳助と親しい関西のテレビ関係者)
当時から紳助と交流がある放送作家・新野新氏はこの「合格石」ビジネスに意表をつかれたと語る。
「アホな商売やるもんやなァと思って紳助本人に聞いたら“投資額は100万円だけ。100万円ならパーになってもいいんです”という。これは大物になると思いました。100万円を酒やギャンブルに使っても何も残らない。でも、ビジネスの勉強と思えば安い投資です。そこまで紳助は考えていたんです」