俳優として活躍した加勢大周さん(41)が、バーテンダーに転身していたことが、当サイトの取材で分かった。トレンディー俳優として一世を風靡しながら薬物犯罪に手を染め、姿を消した彼。その第二の人生とは?
都内のとある繁華街から少し離れたビルにある地下のバー。薄暗い照明、カウンターとボックス席でわずか10席ほどの狭い店内。訪れるのはほとんどが常連客という、ひっそりとたたずむこの店が、加勢さんの新たな働き場所だった。
常連客のひとりがここう語る。
「彼はもうすっかりバーテンダーという感じですよ。白シャツに黒のスラックス姿も様になってますからね。リクエストにあわせて、おいしいカクテルも作ってくれるし。店のことは店長さんからほとんど任されているみたいで、だいたいひとりで働いてますよ。とても気さくで、店では本名(川本伸博)の“川本さん”とか“のぶちゃん”って呼ばれていて、常連の間でも人気ですよ」
加勢さんは、ドラマや映画などで活躍。1990年代、吉田栄作、織田裕二とともに“平成御三家”と呼ばれ注目を集めた。しかし2008年10月、自宅で覚せい剤と乾燥大麻を所持していたとして、覚せい剤取締法違反などの容疑で現行犯逮捕。裁判では懲役2年6か月、執行猶予3年の有罪判決を受けた。この裁判では、「田舎の親元(北海道函館市)に帰って、一からやり直したい」と芸能界引退を宣言した。
その後の動向については、一切、伝わっていなかったが、ひそかに都内のバーでバーテンダーとしての人生を歩み始めていたのだ。
「裁判のあと数か月ほど、実家の函館に帰っていたそうですが、すぐに東京に戻ってきたそうですよ。バーテンダーになったのは1年半ぐらい前で、いまの店は、知り合いの紹介で今年の春から働き始めたんです。バーでの仕事にはやりがいを感じているようですけど、本人は芸能界に復帰したい気持ちもあるようですね」(加勢さんの知人)
当サイトでは、本人に直接話を聞くため、加勢さんを直撃した。深夜、バーでの仕事を終えて店を出てきた加勢さんは、半袖シャツにハーフパンツ、サンダル、というラフなファッションで、突然の取材に驚いた表情を浮かべた。
――加勢さん、バーでのお仕事のことでお話をうかがいたいのですが。
「…ぼくはもう関係ないので、別に話すことはありません」
――関係ないというのは?
「芸能界辞めていますので…」
――芸能界復帰は考えてないんですか?
「(芸能界に)関係なくまじめに働いていますので。今後のことはぼくもわからないので…」
――応援しているファンもいると思いますが。
「いえいえ、皆さんにはもう謝っていますので。これで…」
ドラマで活躍していた当時と比べると、ややふっくらとしていたが、かつて見せていたのと同じさわやかな表情が印象的だった。再びテレビでその姿を見る日はくるのか…。