いま、世界的に金の相場が高騰している。その理由は2009年から続くドル安傾向の中、米国でリスク回避のための金買いが進み、価格が上昇したためだ。
経済ジャーナリストの荻原博子さんはいう。
「アメリカが財政難に陥り、いまはギリシャやイタリアなども経済が破綻状態。ドルもユーロも不安定で信用できないから、自然と金に関心が向くんです。今後、相場が上昇するかどうかはなんともいえませんが、“高いときに売って安いときに買う”のは鉄則です」
つまり、いまが売りどきということ? さっそく本誌記者は、タンスの奥に眠っていたアクセサリーをかき集め、東京・銀座にある『ゴールドプラザ銀座本店』へと行ってみた。
店内に一歩足を踏み入れると、金グッズ売却に訪れたお客さんで待合室はすでに満杯。
「昨年までは1日平均10組前後だったお客様が、約10倍に増え、現在、4~5時間待ちの状況。通常は10時から18時半までの営業だったのを臨時で20時まで延ばしています」(鑑定士・倉林正和さん)
まず、見てもらったのはダイヤとルビーがあしらわれたリング。これ、バブル時代につきあっていた彼氏(青年実業家!)が買ってくれた思い出の品なのよね。デート中、たまたま通りがかったアクセサリーショップで、ポンッと20万円キャッシュで支払ってくれたっけ。あんな時代、もう二度とこないかも…走馬灯のようにめぐる淡い思い出に浸っていると、
「12gで4万円です!」(倉林さん)
との鑑定結果が。マジ? こんな時代遅れのデザインでも4万円にもなるの! すっかり鼻息を荒くした記者が次に出したのは、19年前に1万5000円で買ったシャネルのイヤリング。ブランド物だから5000円ぐらいの値はつくかなと思いきや、
「こちらは金製ではないので厳しいですね…。ブランド品なので500円にはなりますが」(倉林さん)
と、残念な結果に…。
“うちはアクセサリーも延べ棒もないから”とあきらめている人はちょっと待って! 実は意外なものが、予想以上の値段となる。
ゴールドプラザを経営する『ドリームファクトリー』本社の鳥井若太郎さんはこう語る。
「そのときどきのレートと重さによっても異なりますが、例えば、金歯などでも約5000~1万円になることがあります。また、意外とお金になるのが眼鏡のフレーム。18金なら6万~10万円になります。片方だけになってしまったピアスやイヤリングなども何点かお持ちいただければ1万~1万5000円くらいになる可能性がありますよ」(鳥井さん)
※女性セブン2011年9月8日号