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円満相続5か条 遺言はオープンに作り、隠し財産は作らない

「亡き父の遺産を巡って、きょうだい間で骨肉の争いが勃発! その後、絶縁に…という話は、現実にもよく起こっています」というのは、相続コーディネーターの曽根恵子さん(以下、「」は同)。

 まずは、円満相続のための5か条をみてみよう。

【1】相続人全員にオープンにして遺言を作っておく
【2】財産はわかりやすくまとめる。隠し財産を作らない
【3】遺産分割が平等にならないときは、理由を遺言に明記
【4】生前贈与は他の相続人にもオープンに
【5】普段から家族とコミュニケーションをとっておく

 親族という遠慮のない間柄ゆえ、そのトラブルもエスカレートしやすく、こじれたら、修復できないことも多い。

「お金の話は家族といえども、話題にしづらいというのが現実。親のほうから切り出してくれればいいのですが、なんとなく避けてしまっている家庭も多く、そのせいで相続が発生したときに、トラブルが深刻化してしまうんです」

 いちばん多いトラブルは、遺産分割に関する不公平感だという。法定割合が決められているが、実際“平等”に財産を分けることは難しい。

「家族が居住中の土地、建物などが絡めばなおさらで、こじれた場合は家庭裁判所の調停や裁判といった法的手段に訴えるしかありません。しかし、訴えたところで財産は増えるわけはなく、感情的なしこりが残り、その分マイナスになる可能性も高いんです」

 たとえば200万円ずつ財産を“平等”に分けたとしても、長年、ひとりの子供が親の介護をしていた場合などは、その負担を考えると・公平・とはいい難い。

「遺産分割の最大のポイントは“平等にいくらもらえたか”ではなく、“公平に分けられた”とみんなが納得すること。特別な事情がある場合は、事前にそれに配慮した遺言を準備しておくことが大切です」

 また、遺言は秘密裏にしておくとトラブルの火ダネになりかねないので、財産リストを作成するなど、誰もが把握できるようにしておくことだ。

「“親が生きているのに相続の話なんて不謹慎”というのは昔の話。とはいえ、いきなり財産の話をすると感情的にこじれることもあるので、普段から家族でコミュニケーションをよくとっておいて」

 相続になってから揉めないためにも、以下の実際にあったケースを参考に、事前に家族で話し合っておこう。

※女性セブン2011年9月8日号

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