今年4月に、2才年下の所属事務所取締役・A氏と再婚していたことを発表した杉本彩(43)。入籍するにあたっては、杉本の籍にA氏が婿入りしていた――。
京都市出身の杉本は、サラリーマンの父親とテーラーの母親の長女として生まれた。年子の妹がいるが、“長男のように育てられた”と杉本は著書で明かしている。
母からは「男に頼って生きちゃダメ。自分の力で生きていけるようになりなさい」と耳にタコができるほど聞かされ、また幼いころから母にショートヘアにさせられ、スカートではなくパンツをはかされることが多かった。しつけは厳しかったが、それは“女らしさ”というよりは、“立派な長男”として振る舞うための教えだったという。
中学3年生、15才のときに父親が知人の保証人となって多額の借金を背負ったのをきっかけに両親が別居し、やがて離婚。杉本は一家の生活を支えるために高校を中退して上京した。芸能事務所にはいり、モデルとして収入を得て、母と妹に仕送りを続けた。最初の結婚のときには、うつ病を患っていた自分の母親とも同居し、生活の面倒を見た。芸能関係者はこう話す。
「彼女にとっては、それが“長男”として当たり前のことだったんです。しかし、最初のご主人はうつ病を患っていた義母との同居にどうしても慣れることができず、結局はふたりの関係が悪化し、それが離婚の理由となったようです」
離婚後、杉本はひとり暮らしを始め、母は妹夫妻と暮らし始めた。それでも杉本は母への仕送りは続け、“長男”としての役目を果たし続けた。
しかし彼女は、そんな母、妹と、昨年9月に親子、そして姉妹の縁を切ってしまった。杉本がプロデュースする化粧品会社の経営を巡って、妹と対立、結局、杉本が会社の経営から身を引き、それとともに母と妹に絶縁を突きつけた。妹に杉本の結婚について話を聞こうとしたが、彼女は驚きの表情でこう語った。
「入籍は知りませんでした。結婚したんですか? 絶縁以来、連絡はないので、何の報告も受けていません。母もまだ知らないと思います」
長い間、“長男”として家族を支えてきた杉本。実は前夫・沼田氏との結婚も“婿入り”の形だった。著書『リベラルライフ』(梧桐書院刊)で、こう述べている。
<「お嫁にいく」という感覚はなかった。長女だからという理由をつけて、次男だった夫に私の籍に入ってもらった>
杉本には“長男”として生きてきたがゆえ“家”を守らなければならない、家督を継がなければいけないという強い思いが心の奥底に刻まれているのかもしれない。
※女性セブン2011年9月15日号