結婚相談所大手のツヴァイが8月から「代理見合い会」の開催に乗り出した。晩婚化が進むなか、子供不在で親同士だけが見合いする「代理見合い会」が、北は札幌から名古屋、大阪、南は福岡まで全国各地で行われているのだ。本人不在の“婚活現場”で目にしたものは、わが子のために必死になる親の姿だった。
今夏、東京・新橋にある有名ホテルの宴会場で開かれた「代理見合いの会」。子供の写真やプロフィールを持ち寄って親同士が見合いをするこの会には、独身の子を持つ60代から80代までの親たち78人が参加した。
まだ会のスタートまで約30分ある。みんなマーカーを片手に、A3で5枚ほどの資料を熱心に見つめているけど、何だろう? 40才の独身息子を持ち、3度目の参加だという主婦・Bさん(67才)が教えてくれた。
「“参加者名簿”ですよ。参加しているかたの子供たちがどんな人か詳しく書かれているんです。親が気にするのは結局、肩書。プロフィールを見て“ターゲット”を決めておくんですよ」
その名簿には、「年齢」「職業」「年収」といった基本的なプロフィールだけでなく、「休みの日」や「宗教」「親から見た子供の性格」「相手に望む条件」「喫煙の有無」まで全21項目。ただし、顔写真はなし。なんで?
「気に入った人がいたら、あらかじめ用意してきた自分の子供の身上書と顔写真を持って、その親に渡しに行くんです。渡すのももらうのも平均5人くらいですね」(Bさん)
ちなみに、男性が女性に希望する条件は、「20代後半~30代前半」という年齢が圧倒的で、5~10才ほど若い女性を希望している。婚歴に関しては1名を除いて全員が初婚を希望していた。
逆に女性は、離婚経験があっても子供がいなければOKという人がほとんど。ただし、学歴の希望は厳しく、「大学以上」とする人が多かった。
代理見合い成功者の挨拶があった後、いよいよ会がスタート。
まずは娘を持つ親がテーブル席に座った状態のまま、息子を持つ親が希望の相手の席へ。その後、時間を空けて逆のパターンで交流を進めていく。
席移動が始まるやいなや、人気のある親とそうでない親に歴然と差がついた。後ろに3人も4人も待機するほど人気の人がいれば、誰からも話しかけられず、ポツンと佇む人も…。
一方、人気なのは、「35才くらいの男性で大卒の国家公務員のかただとズラリと列が並びます」(『良縁親の会』代表の脇坂章司さん(78))とのこと。
※女性セブン2011年9月15日号