国際情報

【ジョーク】中国高速鉄道事故に政府官僚がコメントしたら…

『ジョークで読む国際政治』の著者でジャーナリストの名越健郎氏はジョークに対して非常に造詣が深い。そんな名越氏から中国高速鉄道にまつわるジョークを教えてもらった。

 * * *
 死者40人を出した中国浙江省温州市での高速鉄道衝突事故で、中国鉄道省高官がコメントした。

「これで高速鉄道がわが国の独自技術であることが立証された」

 中国鉄道相が記者会見した。

「それでも、中国版新幹線の技術特許取得を目指しますか?」
「当然だ。あれだけの衝突事故でも、放射能流出はなかった」

「いつか大事故を引き起こす」と内外の専門家が抱いていた危惧が、早々と現実化した。数年で総延長1万kmに及ぶ高速鉄道網を築いた中国だが、連日のように故障が続き、手抜き工事や汚職疑惑も発覚。安全面の不安が高まった矢先の事故だった。

 高速鉄道事故では、遺族やメディアが真相究明を要求して政府を追及。各地で反政府デモが起き、当局の対応を皮肉るジョークがネットで流れるなど、国民の権利意識を高めた。  政府は賠償金を91万5000元(約1100万円)につり上げたが、通常の事故の賠償金はその2割以下だけに、低所得者層の恨み節も。中国社会の底流の変化が噴出した形だ。

※SAPIO2011年9月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン