わかりやすい経済の解説で知られる流通ジャーナリストの金子哲雄氏が最近注目してるのは、“均一料金ビジネス”だという。同氏が取材で訪れた大阪でのレポートを聞いてみよう。
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今週も大阪へ行ってきました。今回はテレビのロケで、100円ショップ、300円居酒屋、1000万円住宅など、話題の“均一料金ビジネス”を取材してきました。
100円ショップは安いだけじゃなくて、ペットボトルを冷やせる保冷剤とか、いまや便利グッズの宝庫になっているのに驚きました。
284円均一居酒屋「金の蔵Jr.」は地階の店舗で家賃を抑えたり、注文をパソコンで受けて人件費をカット。肝心な食材のコストは落とさず、販売経費を削っていました。
感心したのは1000万円住宅(千金堂)です。日本の住宅って、銀座の寿司店みたいに終わってみないといくらかわからないケースがけっこう多いですよね。でも千金堂は、初めに最大1000万円と決めたら、その枠に収まるように窓は何枚など細かく決めて、建てていくんです。
最初に×××円ポッキリとわかる安心感が、均一料金ビジネスの人気の理由ですね。いまのような先行き不透明な時代、お客さんは初めにいくらかかるかを知りたいんですよ。
今後も均一料金化は他の業種にも広がっていくでしょう。1000円ポッキリ美容院、1万円ポッキリエステなども期待できると思います。
※女性セブン2011年9月15日号