民主党代表選に勝利し、首相となった野田佳彦氏は「どじょう」や「ゆきだるま」といったフレーズでも有名になったが、以前はこのフレーズが有名だった。
「顔を洗って出直してこいとはこういうことだ。このスットコドッコイと申し上げたい」
2004年、国対委員長時代に、小泉内閣の年金未納閣僚に対して放った一言である。「スットコドッコイ」といい、今回の「選挙区は都市部だが、シティボーイとはほど遠い」といい、言葉がいちいち古いのはご愛嬌か。
“オレ様“的なイメージはあまりないが、2001年には雑誌のインタビューでこう語っている。
「(初当選時を振り返って)テレビなどで見て、すごい人だなと思っていた代議士たちが、実際に会ってみるとそんなに頭が下がるほどすごい人はいないということを感じました」(『経済界』01年4月10日号)
これで気が大きくなったのか、翌2002年には代表選に出馬し、こんな大胆発言。
「もし私が党首になって次の総選挙で政権を取ることができなければ、国会議員を辞職する」
ちなみに2005年の郵政選挙で民主党は大惨敗。この時「野田代表」になっていたら、もう政界にはいなかった。
演説に“ウケ狙い”を盛り込むのが野田流だが、そのセンスは「?」である。
「モーニング娘。の中に天童よしみが入ってきたようなものだ」(2003年、民主党と自由党合併の際の小沢一郎氏について)
「重厚内閣といわれていますが、私は体重面で貢献しています」(2004年、「次の内閣」財務相就任後の会見)
※週刊ポスト2011年9月16・23日号