プラチナカラーの先がショッキングピンクになった“紅しょうがヘア”、そしてラブリーな部屋着とスカジャンを合わせた“ヤンキープリンセスファッション”。自ら選んだド派手な私服が妙に似合う色白美少女が、ヘン顔を繰り出す――
彼女の名前は、きゃりーぱみゅぱみゅ(18)。絶対噛んじゃういいにくい名前だけど、その由来は?
「高校時代のあだ名“きゃりー”に、お笑いタレント・サバンナ八木(真澄)さんの“パミュ”という一発ギャグを足しました。ぱみゅがふたつ続くのは、同じ言葉を繰り返すとかわいいから。それだけです」
彼女の本業は、ファッションモデル兼歌手。1日200万アクセスというブログの読者には木村カエラ(26)らがおり、彼女の曲は小泉今日子(45)もお気に入り。その奇抜なファッションが話題を集め、女子中高生の間では“原宿のカリスマ”として、爆発的な人気を誇る。いまではテレビの情報番組、バラエティー番組にも引っ張りだこだ。
高校2年生のとき、原宿で声をかけられてファッション誌に載ったスナップ写真が注目を集め、読者モデルとして活動を開始。
「高校は、ギャルかオタクしかいない学校だったんですけど、そのどっちでもない私はごく少数の“変態的な子”たちとおふざけばっかりしてた。いま思うとヘンな奴でした」
そんな彼女のファーストエッセイ『Oh! My God!! 原宿ガール』(ポプラ社)には、一躍人気モデルになって生活が激変した高校時代も含め、ブログに書ききれない彼女の“素”が詰まっている。例えば……好きな色は「全色」。好きな本は「サメ図鑑」。苦手な生きものは「お母さん」。理想のタイプは「お父さん」。
「うちはお母さんがすごく厳しかったので、甘いお父さんとのバランスがとれてちょうどよかったんです。当時はお母さんを恨んだりもしましたけど、いま感謝する瞬間はむちゃくちゃあって。
大人の人と仕事する上で、ちゃんとしてるねって褒められるのはお母さんが厳しくいってくれたから。人と話すときとか思いやりの気持ちとか、マナーの基礎を教わりました。外見とかブログとかふざけてますけど、普通に話せますよ」
高校時代、門限は19時。携帯は20時にはリビングの充電器に置いて、朝6時まで使用できない。お小遣いは月5000円。食事中に肘をついたら腕を叩かれる。ウソをついたら携帯没収1週間~10日で、パソコンもロックされる。普段は優しい父親も、きゃりーが母親に悪いことをいった瞬間ブチ切れた。叩かれて、青あざになることもしょっちゅう……。
いまどき珍しいほどのスパルタだったのだ。
撮影■津野貴生(SLANG)
※女性セブン2011年9月29日・10月6日号