ライフ

紳助への手のひら返し 職場で同様のこと発生した場合の対処法


「ニュースから学ぶ大人力」、今回のテーマは「紳助報道」です。突然の引退から連日のスキャンダル報道が続く中、コラムニストの石原壮一郎氏が、「島田紳助に対する手のひら返し」に学ぶ大人の距離の取り方を学びます。

* * *

島田紳助さんが、いきなりの芸能界引退を発表したのは、8月23日の夜のこと。いきなりの意外な展開は世間に大きな衝撃を与えました。

まして、いままでいっしょに仕事をした共演者やスタッフ、取材などで交流があったマスコミ関係者にしてみれば、衝撃もひとしお。そのせいか、妙にハイテンションな状態が続いていて、「じつは、こういう人間だった」「じつは、こんなヒドイ目にあった」という情報が、次々と飛び出してきます。これまでの持ち上げっぷりから一転して、まさに「手のひらを返す」という表現がピッタリの状況と言えるでしょう。

芸能界だけでなく、普通の会社でも似たようなことが起きる可能性は大いにあります。強引なやり方で実績を上げ続け、ブイブイ言わせまくっていた上司にスキャンダルが発覚。会社を追われた途端、いろんな人が「じつは、こういう人間だった」「じつは、こんなヒドイ目にあった」と言い出したとします。

同僚たちと悪口に花を咲かせれば、それなりに楽しいし、うわべの連帯感は得られるでしょう。しかし、目先の甘い誘惑に飛びついてしまうのは、大人として浅はか。かといって「手のひら返しはみっともないぜ」「水に落ちた犬に対しては威勢がいいんだな」と苦言を呈するのも、なんせ本当のことだけに、激しい反発を買うのは確実です。

無難なのは「人間って、いろんな面があるんだなあ」「人の評価って、あっという間に変わるんだね」と客観的に語りつつ、「面白いよなあ」という感想でまとめるやり方。あるいは、目の前の同僚たち以上に、極端に手のひらを反して張り切っている別の上司を引き合いに出して、「今、見てていちばん楽しいのは、○○専務だよね」と言ってしまう手もあります。いずれも、いちおう話の輪には入りつつも、傍観者の立場を守っている言い方。ちょっと偉そうな雰囲気は漂いますが、そのぐらいは仕方ありません。

話の流れに関係なく、たとえば「あの人、けっこう音痴だったよね」と唐突にどうでもいい小ネタを繰り出して、周囲に「こいつは放っておこう」と思わせるのも一興。ちなみに紳助さんは、トマトジュースが嫌いだったそうです。自分がペーペーだったら、強気な口調で「これで俺が、社長に一歩近づいたな」と言ってみるのも楽しそうです。

きっと同じ部署のかわいいあの子も、あえて空気を読まない発言をして悪口の輪と距離を取り、大人としての矜持を守ろうとするあなたの真意を感じ取って、胸をキュンとさせてくれるはず。そんな展開を勝手に思い描きながら、甘い誘惑をはねつけましょう。


関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン