体をつくりあげる芯の部分の骨は、関節でつながり、そして筋肉が支えている。その支えとなるしっかりした筋肉をつくるには、ロイシンという栄養素を摂取することが効果的だという。このロイシンについて、医学博士で管理栄養士の本多京子さんに聞いた。
「体のエネルギー源は炭水化物、脂質、たんぱく質の3大栄養素ですが、なかでも筋肉や臓器を作るもととなるのがたんぱく質で、アミノ酸はそれを構成する材料といえます。人体を構成する約20種のアミノ酸のうち、成人の必須アミノ酸は8種あり、“ロイシン”はそのなかのひとつ。筋肉がつくのをサポートし、失わせないようにする作用がありますが、特定のアミノ酸だけを摂りすぎると免疫力が低下することもあるので注意が必要。肝機能を高める働きもあります」(本多さん)
では、そのロイシンを効率良く摂る方法は?
「激しい運動をするとアミノ酸のなかのバリン、ロイシン、イソロイシンの3種が消費されるので、運動時に補うとよいといわれています。たんぱく質として体内に摂取したものがまずアミノ酸に分解され、必要なアミノ酸を吸収し、たんぱく質に再合成して体を作るというプロセスなので、同時に人体のたんぱく質を構成するバランスのよい食品を摂ることも必要です」(本多さん)
ちなみに、ロイシンを摂取できるおすすめ食品は、牛肉、豚肉、牛乳、鶏卵、あじ、大豆、とうもろこし、ほうれん草など。またおすすめの調理法は、ステーキ、豚肉のピカタ、あじの塩焼き、ほうれん草のお浸し、きなこ牛乳、プリンなど。
※女性セブン2011年9月29日・10月6日号