話し方の癖の中で最もありがちなのが「えー」「あのー」「そのー」「だからー」「まぁ」「ていうか」「やっぱ」といった口癖だ。特にプレゼンテーションなど緊張を強いられる場面では「淀みなくしゃべらなくては」というプレッシャーがかかり、逆に意味のない言葉を頻発してしまう。
『改癖術』(マガジンハウス刊)などの著書がある株式会社東京心理コンサルティング代表の伊東明氏がいう。
「1回『えー』などというたびに、話の内容への信頼感は1ポイントずつ落ちていきます。聞き取りにくいし、内容にまとまりがないように感じるし、極端な場合、話している人の頭が悪いように思えるからです」
伊東氏によれば、改癖のポイントは、冒頭のような言葉をいわないようにする工夫をすることだという。例えば、プレゼン資料の各ページの余白に、大きな文字で「えー」と書き、その上にバツ印をつけておく。こうすることで、「いってはいけない」という意識が明確になり、回数は確実に減る。
※週刊ポスト2011年9月30日号