国際情報

尖閣諸島支配強固のため自衛隊駐屯させ日米共同訓練を提案

 東日本大震災や永田町の政治空白に乗じ、尖閣諸島の奪取を企む中国。6月、1000隻の武装漁船団で上陸を計画していた事実を本誌SAPIOは暴露したが、今後、彼らがさらに行動をエスカレートさせるのは必至だ。日本政府はどのように対抗すべきなのか。軍事アナリストの小川和久氏が提言する。

 * * *
 尖閣諸島は日本が実効支配しているがそれをより強固なものにするため、陸上自衛隊の沿岸監視隊を駐屯させる。防衛省は与那国島に200人規模の沿岸監視隊を置くプランがあり、建設費などを来年度の概算要求に盛り込む方針というが、私の考えでは、同島に駐屯すべきは、警備任務や災害派遣の主力となる普通科(歩兵)部隊で、沿岸監視隊は尖閣にこそ配備すべきである。

 沿岸監視隊というのは北海道の稚内、礼文島、標津に置かれてきた陸上自衛隊の小規模な部隊。ロシアとの国境地域の動向を把握するのが任務だ。攻撃的な性格の部隊ではないので、ソ連・ロシアから反発が出たことはない。

 長崎県対馬上島の北端の海上自衛隊上対馬警備所には、焦点距離5200ミリの望遠鏡があり、対馬海峡や50km先の韓国の監視を続けている。倒立した像をモニターで正立させてウォッチするわけだが、釜山を走る車の中が分かるほどの精度を持っている。

 尖閣にもこれと同じような監視部隊を置くべきだと言うと、腹の据わっていない政治家たちは「中国も軍隊を送り込んで衝突するのではないか」と躊躇・逡巡するかもしれない。

 そこで、たとえば尖閣が外国勢力に占拠された場合を想定し、奪回するための日米共同訓練を行ない、上陸した陸自の部隊をそのまま尖閣に置いてくる。部隊は最初のうちはテントやプレハブ生活から始める。万一に備え、機関銃や対戦車火器、携行地対空ミサイルぐらいは装備しておく。

 そして尖閣に配備された部隊が攻撃を受けないよう、海空自衛隊と米軍が共同で周辺の防衛にあたり、何年かかっても中国との対峙を続ける姿勢を貫く。その間にできるだけ早く必要な施設を建設してしまうのだ。

※SAPIO2011年10月5日号

トピックス

九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
“鉄ヲタ”で知られる藤井
《関西将棋会館が高槻市に移転》藤井聡太七冠、JR高槻駅“きた西口”の新愛称お披露目式典に登場 駅長帽姿でにっこり、にじみ出る“鉄道愛”
女性セブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン