ペナントレースはいよいよ大詰めを迎えた。だが、優勝、CS争いよりヒートアップしているのが、オフを待たずして始まったストーブリーグ。内紛あり、急転直下の指揮官交代劇あり――。12球団それぞれの裏事情を、5人の番記者が暴露しまくる【番記者座談会】。今回は、中日の落合監督についての話題だ。
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A記者:アッサリとクビが決まったのが中日の落合(博満)監督。親会社の中日新聞内部では「ファンサービスがないから観客が集まらない」と交代を求める声があがっていたけど、就任以来7年連続でAクラスの監督をクビにするとはねェ……。
E記者:今年の株主総会で落合体制を批判した中日スポーツの元総局長が、ファンクラブ事務局長の肩書きを取り上げられたばかりだから、続投だと思っていたよ。
D記者:AさんもEさんも取材が足りないんじゃないの(笑い)? 落合さんの後ろ盾となってきた白井(文吾)オーナー(中日新聞会長)が来年6月に勇退するといわれていて、それが「落合外し」に動くきっかけだったといわれている。白井オーナーの発案で始まった中日新聞での連載も、8月一杯で終了していたからね。監督はイヤイヤやっていたみたいだけど(笑い)。
B記者:例年なら落合監督はオールスター期間中にオーナーに前半戦の報告をして、そこで来季の続投が伝えられてきたのに、今年はその“儀式”がなかった。
C記者:でも後任が高木(守道)氏というのはどうなの?
D記者:無難な人選。OB会長だからOBも黙らせられるし、出身の岐阜は新聞販売やファンの開拓が不調といわれるから、そこのテコ入れもできる。一時は田尾(安志)氏や牛島(和彦)氏も候補に挙がっていたけど、却下された理由もわかる。
E記者:なぜ?
D記者:高木さんはもう70歳だから長期政権にはならない。近い将来、立浪(和義)氏が監督に就任するのが既定路線だから、若い田尾氏や牛島氏に長く続けられては困る。1年か2年で禅譲するというシナリオだろう。いずれにしても落合監督の“切り時”だったということだね。
※週刊ポスト2011年10月7日号