女子アナといえば、20代の若さにして絶大な知名度と年収1000万円前後という高給を同時に得られる、女性たちにとって羨望の的となる職業だが、女子アナの「30歳定年説」はもはや常識になっている。美貌とフレッシュさが最大の売りである彼女たちの賞味期限は短く、ごく一部を除き、歳を重ねるにつれて少しずつテレビ画面から姿を消していく。
慢性的な視聴率低下も相まって、近年はその傾向に拍車がかかっている。フジテレビ局員がいう。
「ウチの局では29歳の宮瀬茉祐子アナが今年7月に寿退社しましたが、そのきっかけは直前に広告宣伝部門への異動を命じられたことだとされている。今のフジの主力は加藤綾子(26)や生野陽子(27)より下の世代。もうそれより年上の女子アナにはお呼びがかからなくなってきています」
他局でも事情は同様。各局のエースは、25~28歳が中心となっている。裏を返せば、若手が躍進する一方で、かつての人気アナたちがドンドン閑職に追いやられているのである。
「今後、社員としての女子アナのニーズはドンドン少なくなると思う。長期の雇用を保障しなければならない女子アナを多く採用するより、皆藤愛子(27)のような旬のフリーアナを数年のスパンで起用していくことがコスト上も得策だと上層部は考え始めています。30代以上の女子アナには早く辞めてもらいたいというのが局の本音かもしれない」(キー局関係者)
もちろんこうした社内の微妙な空気は女子アナたちも感じ取る。自分たちの新たな「居場所」を求める彼女たちの多くは結婚するか、フリーアナになる道を選ぶ。
※週刊ポスト2011年10月7日号