本誌SAPIOの連載『ゴーマニズム宣言』で、昨年の秋より国防について論じてきた小林よしのり氏。150ページにおよぶ大幅な描き下ろしを加えて、ついに単行本『ゴーマニズム宣言SPECIAL 国防論』(小学館刊)が9月2日に発売となり、ベストセラーとなっている。
脱原発を進めると同時に、核兵器開発に乗り出すべきという、これまでにない衝撃的な提言をし、保守、左翼を問わず、衝撃を与えて大論争を巻き起こしている。小林氏が核武装せずに原発を維持せよという保守派の主張に疑問を呈する。
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核武装せずに、日本はどうやって国を守るのか? アメリカの「核の傘」が守ってくれるのか? それとも全ての国が「核廃絶」へと進んでくれるのか? 右も左も「空想的平和主義」である。
日本が本気で覚悟を決めれば、今ならアメリカだって容認する可能性が高い。いや、容認せざるを得ないだろう。
インチキ保守ども、核ミサイル保有国に囲まれていても、原発があるから潜在的抑止力があるなんて、姑息な幻想を抱いて現実逃避するな!
本気で国を守りたければ、NPT(核拡散防止条約)を脱退して、核クラブに入ると宣言するしかない。なぜその勇気が出ないのだ、ヘタレ保守どもめ!
※SAPIO2011年10月5日号