眼中になかったはずの彼の意外な行動や、冷めてしまったと思っていた夫からのやさしい言葉にときめいてしまう。そんな「ときめく40代女性」。ここでは48才・山形県在住の専業主婦・Fさんの告白を聞いてみよう。夫は53才会社員、24才の娘は独立し、現在は17才の息子と3LDKの一戸建てで暮らしている。
* * *
17才の息子は、週に1度、サッカー部の仲間を家に連れてくるんです。「母さんの料理ウマいからさ」なんていわれると、悪い気がしない私。「育ち盛りの子供たちに、お腹いっぱい食べさせなきゃ~」って、ついつい頑張っちゃう。
たくさんつくっても、おいしそうに平らげてくれるから、やりがいがあるのよね。とはいえ、ひとりで全部つくるのは、やっぱり重労働。ゲームをしたり、テレビを見ながら寝そべって、「まだ~」なんていいながら食事を待つ息子たちを見ると、ときどきイラッとすることも……。
それでも毎回、カレーライスにコロッケにと、ひとりでフル回転しながら料理しているんだけど、あるとき、友達のひとりのKクンが「あの……よかったら、オレ、手伝いますよ」といって、キッチンにはいってきてくれたの。
嵐のニノにちょっと似ているKクンは、おとなしくて目立たない子。息子とは中学も一緒で、よく顔を合わせていたはずなんだけど、なんとなく印象が薄かったのよね~。だけど、挨拶はしっかりできるし、この前なんか、バラバラに脱ぎ散らかしたみんなの靴を、さり気なく整理してたりして……。「気配りのできる子だな」って感心してたの。
このときも、「料理を手伝ってくれるなんていっても、男の子だし、大したことはできないだろうな」、なんて思っていたら、キャベツを器用にせん切りにしてくれたり、「油、危ないっスよ」って、私の代わりに揚げ物の前に立ってくれたり……。やさしいうえに、料理上手でビックリ! 5才上の夫なんて、卵焼きもつくれないっていうのに!
ふたりでキッチンに立ってるとなんだか、新婚夫婦みたいで、息子の友達だってことも忘れてドキドキ。包丁を握る手なんか意外と骨ばってて、“男”を感じたりして……。
※女性セブン2011年10月13日