ビジネス

ハイリターンがウリの新興国投資 日本の常識外のリスクも

 投資で一攫千金を狙い、最後は「1億円」を狙うなら、やはり高い経済成長が見込める新興国への投資は魅力的だ。とはいえ、新興国投資をする際は、気をつけなければならないリスクがある。新興国投資のカリスマ・グローバルリンクアドバイザーズ代表の戸松信博氏が解説する。

 * * *
 新興国の場合、日本株投資などでは考えられないような2つの大きなリスクがある。

 ひとつは「流動性」だ。新興国はまだまだ時価総額が小さい市場がほとんどなので、買いたくても買えない、あるいは売りたい時に売れないということがままある。なかには1銘柄の1日の売買代金がせいぜい20万~30万円で、市場全体でも1000万円足らずのところもあり、せっかく高値をつけたのに脱出できないという、日本の常識ではあり得ない事態も考えておく必要がある。

 もうひとつは「通貨」である。海外投資には為替変動が付き物だが、特に新興国への投資は細心の注意を払いたい。一般的に資源国は通貨が強いとされるが、資源が乏しい国はどうしても輸入が増えるので貿易赤字になりやすく、通貨安を招きやすい。そうなると、たとえ株価が上昇したとしても、通貨安によって損失を被る可能性もある。さらにインフレ懸念から通貨安が進む傾向もあるので、貿易赤字と消費者物価指数の動向には気をつけたいところだ。

 確かにこれらのリスクはあるが、それを補って余りあるほどの高成長はやはり最大の魅力である。他人があまり注目していないうちに買って、注目が集まりだしたところで売る。それができれば1億円への道はグンと近くなる。

※マネーポスト2011年9月号

関連記事

トピックス

希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
NASAが発表したアルテミス計画の宇宙服のデザイン(写真=AP/AFLO)
《日本人が月に降り立つ日は間近》月面探査最前線、JAXA「SLIM」とNASA「アルテミス計画」で日本の存在感が増大 インドとの共同計画や一般企業の取り組みも
週刊ポスト
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト