国際情報

中国女性がヴィトン持った写真をネットに公開 嫉妬され大炎上

中国ネットの標的となったのは、貧しい県の副県長の娘が手にする、エルメスのバッグとルイ・ヴィトンのトランクだった。これが中国版ツイッター「微博」で話題となると、全国規模の攻撃が集中したのだ。いま、中国社会で何が起こっているのか。ジャーナリストの富坂聰氏が解説する。

* * *

中国のネットで典型的に見られる“仇富・仇官”(富裕層や官僚など権力者に対する怨みや反発を表現する)の傾向が、このところさらに過激さを増している。

この9月、槍玉にあがったのは中国のなかでも貧しい地域として知られる貴州省錦屏県という小さな県の副県長である。

副県長に対する攻撃がネット上で始まったきっかけは、彼の娘の一枚の写真である。右手にエルメスのバッグを提げ、左の手でルイ・ヴィトンのトランクを引いている姿が映ったものだが、これが中国版ツイッター「微博」で話題となると全国規模の攻撃が集中したのだった。

攻撃の中身は要するに「こんなに貧しい県の副県長の娘がなぜこんな高価なモノが持てるのか?」というものだ。

慌てた副県長の娘は、自分が持っているブランド品はすべてネットショップ「淘宝」で買ったコピー商品であると釈明。わざわざ購入時の領収証まで公開して、写真に写っていたバッグが二つともわずか90元前後(約1170円)だったと説明したのである。

だが、その後もネットでの攻撃は一向に収まらず、とうとう現地の規律検査委員会(党員の規律違反を取り締まる組織)が調査に乗り出すまでの事態となったのである。

ネットで全国の人に向けて「実は、私の持っていたバッグは全部コピー商品」と暴露することも惨めだが、それよりも驚きは泣く子も黙る規律検査委員会がわざわざ調査に乗り出したことだ。

当局はよほど民の怒りが怖いらしい。



関連キーワード

トピックス

お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(61)と浜田雅功(61)
ダウンタウン・浜田雅功「復活の舞台」で松本人志が「サプライズ登場」する可能性 「30年前の紅白歌合戦が思い出される」との声も
週刊ポスト
4月24日発売の『週刊文春』で、“二股交際疑惑”を報じられた女優・永野芽郁
【ギリギリセーフの可能性も】不倫報道・永野芽郁と田中圭のCMクライアント企業は横並びで「様子見」…NTTコミュニケーションズほか寄せられた「見解」
NEWSポストセブン
「みどりの式典」に出席された天皇皇后両陛下(2025年4月25日、撮影/JMPA)
《「みどりの式典」ご出席》皇后雅子さま、緑と白のバイカラーコーデ 1年前にもお召しのサステナファッション
主張が食い違う折田楓社長と斎藤元彦知事(時事通信フォト)
【斎藤元彦知事の「公選法違反」疑惑】「merchu」折田楓社長がガサ入れ後もひっそり続けていた“仕事” 広島市の担当者「『仕事できるのかな』と気になっていましたが」
NEWSポストセブン
ミニから美脚が飛び出す深田恭子
《半同棲ライフの実態》深田恭子の新恋人“茶髪にピアスのテレビマン”が匂わせから一転、SNSを削除した理由「彼なりに覚悟を示した」
NEWSポストセブン
保育士の行仕由佳さん(35)とプロボクサーだった佐藤蓮真容疑者(21)の関係とはいったい──(本人SNSより)
《宮城・保育士死体遺棄》「亡くなった女性とは“親しい仲”だと聞いていました」行仕由佳さんとプロボクサー・佐藤蓮真容疑者(21)の“意外な関係性”
NEWSポストセブン
卵子凍結を考える人も増えているという(写真:イメージマート)
《凍結卵子の使用率1割弱の衝撃》それでも「高いお金を払って凍結したのに、もったいない」と後悔する人は“皆無”のワケとは《増加する卵子凍結の実態》
NEWSポストセブン
過去のセクハラが報じられた石橋貴明
とんねるず・石橋貴明 恒例の人気特番が消滅危機のなか「がん闘病」を支える女性
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(写真は2019年)
《広末涼子逮捕のウラで…》元夫キャンドル氏が指摘した“プレッシャーで心が豹変” ファンクラブ会員の伸びは鈍化、“バトン”受け継いだ鳥羽氏は沈黙貫く
NEWSポストセブン
大谷翔平(左)異次元の活躍を支える妻・真美子さん(時事通信フォト)
《第一子出産直前にはゆったり服で》大谷翔平の妻・真美子さんの“最強妻”伝説 料理はプロ級で優しくて誠実な“愛されキャラ”
週刊ポスト
「すき家」のCMキャラクターを長年務める石原さとみ(右/時事通信フォト)
「すき家」ネズミ混入騒動前に石原さとみ出演CMに“異変” 広報担当が明かした“削除の理由”とは 新作CM「ナポリタン牛丼」で“復活”も
NEWSポストセブン
万博で活躍する藤原紀香(時事通信フォト)
《藤原紀香、着物姿で万博お出迎え》「シーンに合わせて着こなし変える」和装のこだわり、愛之助と迎えた晴れ舞台
NEWSポストセブン