40代のバツイチ男が真剣に婚活に挑戦。そこで出会ったのは、「すごい」男女たちだった…! 『婚活したらすごかった』(新潮新書、735円)は、著者である石神賢介氏が、ネット婚活やお見合いパーティーなど、イマドキの婚活を体当たり取材した抱腹絶倒ルポだ。巻末に婚活実用マニュアル付いている。
この本を読書好きの3人に書評してもらった。まずは、月に30冊近く読破するという、性格ヒネクレ系の自称「活字中毒」の感想は、
「初対面でホテルに誘ってくる客室乗務員、8才もサバをよむアナウンサー、詐欺スレスレのナンパ師に、極端に奥手な男性など、婚活市場に集う男女たちの赤裸々な実態に苦笑しながら、最後までおもしろく読めた。真面目に結婚を考えて婚活に励んでいる著者だけに内容にも説得力がある。ネット婚活では『プロフィール写真はスタジオ撮影より旅行スナップが有利』など実践的アドバイスも多数。もしも婚活を考えているならぜひ読んでおくべき!」
「映画化するとヒットしそうだ」と語るのは、小説よりもエッセイ、特に旅行ものが好きだというOL。
「映画にしてもいいぐらいおもしろエピソード満載。婚活のため、ネットやパーティーで女性と知り合い、デートを重ねる著者。その数は100人を超えるらしいが、おかしな性癖を持っていたり、明らかに詐欺まがいな行為をする女性だったりと失礼ながら笑ってしまう。数々の失敗が包み隠さず書かれているので、これから婚活をする人にはいい教科書になるかも!」
本はじっくり時間をかけて読むという、40代1児の母は、「20年前とは明らかに結婚や恋愛の意味が変わってきている」という感想を持った。
「まさしく驚きの連続だった。まるでエッセイや私小説を読んでいるようなおもしろさがあり、笑いっぱなしだった。女性がモテるための秘訣も書かれ、しっかりチェックした。20年以上前の時代とは大きく違い、婚活もグローバルで明るく楽しそうに見える。その一方で本当の結婚の意味が失われている気もして、考えさせられる場面もあった。
ちなみにそれぞれの読了時間は、順に、2時間10分、2時間、1時間半だった。
※女性セブン2011年10月13日号