果実をそのまま搾った“直搾り”ドリンクが、美容や健康に敏感な女性たちの間で密かなブームになっている。駅構内を中心に、関東・関西で26店舗を展開する立ち飲みジューススタンド『JuicerBar』の地下鉄京都店では、オレンジやグレープフルーツをその場で搾った果汁のジュースが、とくに女性に人気だという。
管理栄養士の浜本千恵さんによると、「果実のビタミン類は、壊れやすいのでミキサーなどで撹拌するよりも、手で搾ったほうが効果的に摂れます。また、チューハイやカクテルを作るときにも“直搾り”した果汁を加えるとおいしく飲めますよ。また、果汁を入れるとアルコールの分解を助けるビタミンCが同時に摂れるため、肝臓へのアルコールの負担が軽くなり、二日酔いしにくくなりますよ」。
果実の風味や味を生かした“直搾り”ブームは、アルコール市場にも広がっている。お酒市場に詳しい“酔っぱライター”の江口まゆみさんによると、
「最近の缶チューハイは、果実を使ったものがトレンド。レモンやグレープフルーツ以外にも、ももやぶどうなど果汁の種類も増えています。また、2~3年前から、甘くて微炭酸のジュースのようなお酒が若者を中心に支持されましたが、ここ最近はすっきりとしたドライな味が復活傾向に。
東日本大震災以降、“家飲み”志向が高まるなか、お酒の味をちゃんと知っている大人の女性たちが、家で飲むときに選んでいるのが、甘すぎず、ほどよくお酒の味がして、糖分控えめのチューハイやカクテル。さっぱりしたテイストのものが女性に支持されています」
※女性セブン2011年10月13日号