紳助ショックで暴力団と芸能界の関係に警察やマスコミから注目が集まり、戦々恐々の芸能人たち。……のはずが、その後も変わらず暴力団との関係が続いている事実を突き止めた。
島田紳助が引退会見を行なった数日後、あるパーティが関東某所で盛大に開かれた。参加者の一人は、その顔ぶれに驚いたと語る。
「あれだけの騒ぎになっているにもかかわらず、芸能界から多数の関係者と、暴力団社会から東京を地盤とするかなりの実力者親分が出席していました。なかには大物Vシネマ俳優のXさんもいましたよ。
暴力団側はXさんに相当気を遣っていた様子で、テーブルが2つ、離れた場所に設置されていて、暴力団側とXさんがいる側に分かれていました。つまり、周囲からはXさんが暴力団の幹部と同席しているようには見えなくなっていました。
Xさんは暴力団関係者とも談笑していましたが、決して同じテーブルで飲み食いしようとはしませんでした。それと、写真を撮ろうとした人には『絶対ダメだ』といっていましたよ」
暴力団の宴席の場に芸人や歌手、俳優がお呼ばれする。そうした慣習は、紳助ショックを経たいまもなお続いているのである。 闇社会に詳しい人物がその実態を明かす。
「組長の襲名披露では大方、テレビで目にしたことのある俳優や歌手がその披露宴に参列するし、新年会や忘年会などの宴席では、芸能人の姿を見かけないのが珍しいくらい。暴力団からすると、そうした宴席に芸能人を呼ぶのは、一つのステータスなんです」
なかでも、暴力団の実録映画も多いVシネマ業界には、暴力団との厳然たる付き合いが色濃く残っている。
「Vシネマは、実際の暴力団幹部をモデルにすることが多く、ときには幹部の方から、『おれの役はあの俳優にお願いしたい』と逆指名されることもある。だから暴力団と宴席を囲むことも日常茶飯事なんです。大物組長にかわいがってもらうことをきっかけに、出演の機会が増えた俳優もいます」(Vシネマ関係者)
Vシネマに多く出演するある俳優は、暴力団との交際について、「だってその人の人生を演じるわけでしょう。挨拶にいっても駄目なの? それっておかしいでしょう」と周囲に語っている。
※週刊ポスト2011年10月14日号