芸能

香川照之 「歌舞伎だけはやらない」と公言していた高校時代

 9月27日、市川猿之助(71)が二代目市川猿翁を襲名、“猿之助”の名跡は甥である市川亀治郎(35)が継ぐことが発表された。歌舞伎界にとってはビッグニュースなのだが、それ以上に世間の注目を集めたのは、その会見で猿之助の実の息子である香川照之(45)とその長男・政明くん(7)が親子揃って歌舞伎界入りを高らかに宣言したことだった。香川は九代目市川中車、さらに政明くんが五代目市川團子を襲名する。

 45才にして歌舞伎界に飛び込む香川照之だが、若かりしころは歌舞伎を避けて生きてきたという。話は、猿之助と香川の母である浜木綿子(75)の結婚までさかのぼる。

 1965年2月に結婚した猿之助と浜。同年12月には香川が誕生する。当時を知る歌舞伎関係者はこう話す。

「交際中から新婚当初は、猿之助さんは楽屋に浜さんの写真を持ってきては飾ったりして、本当にふたりは愛し合っていました」

 しかし、結婚から2年が経とうかというころ、猿之助は、浜とまだ1才だった香川を残して家を飛び出してしまう。後に妻となる、日本舞踊藤間流紫派家元・藤間紫さん(享年85)との“初恋”を貫くためだった。

 藤間さんは当時、人間国宝で、日舞藤間流六世宗家・藤間勘十郎さん(享年90)と結婚しており、2児の母親でもあった。そんな夫婦の元に猿之助が弟子入りしたのが、12才、小学6年生のときだった。猿之助のひと目惚れで、このときから憧れるようになる。彼にとって藤間さんは初恋の相手で、「将来は藤間さんと結婚したい」とまで公言していた。

 もちろん、師匠の妻との恋など許されるわけなどなく、その思いは捨てて浜と結婚したはずだったのに、結局、自分の気持ちに嘘をつくことができなかった。そして、その不倫愛を貫くために猿之助は妻と子を捨てた。

 1968年1月に猿之助と浜は正式に離婚。いうまでもなく、浜はそんな猿之助と夫を奪った藤間さんを許さなかった。

「浜さんは、幼い香川さんの前でも“あの女は絶対に許さない”と怒りを爆発させ、さらに“あなたは、あのふたり以上の大物になって、見返してやりなさい”といい続けて、香川さんを猿之助さんに決して会わせようとはしなかったんです」(当時を知る芸能関係者)

 藤間さんへの恨みのほどをあらわすこんなエピソードもある。

「浜さんの“藤間憎し”は、凄かったですよ。“紫禁止令”を出して、楽屋に紫色の物を置くのも、衣装に紫の色がはいっていることすら禁止だったほどですから」(浜の知人)

 そんな母の思いがわかるからこそ、香川も父の話題すら避けてきた。かつて香川の高校時代の恩師は本誌にこんなエピソードを明かしている。

「ぼくがたまに猿之助さんの話を出そうものなら、彼は“いや、もう先生、父親の話は…”といってさせてくれませんでした。それに“歌舞伎だけはやらない”と当時はいってましたね」

※女性セブン2011年10月20日号

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン