ライフ

宮崎あおい主演『ツレうつ』モデル男性「闘病しなくていい」

 望月昭さん(47)は、ドラマや映画にもなったベストセラーコミックエッセイ『ツレがうつになりまして。』(細川貂々作、幻冬舎刊)の“ツレ”さんである。IT企業のスーパーサラリーマンだった彼が、ある日突然「死にたい」といいだした、というエピソードは、よく知られている。その後、“ツレさん”は会社を辞め、うつ病と診断されて投薬治療もはじめた。

 望月さんはいかにしてうつ病と付き合ったのか? 10月8日から映画の公開が開始されたが、現在は育児を引き受ける一方、エッセイストしても活動する望月さんが当時を振り返る。

 * * *
 何かというと闘病、というけれど、ふり返って思うのは、何もうつに立ち向かって闘病しなくていい。病気のせいにしてしばらく社会から逃げる、つまり“逃病”もありなんじゃないかって思う。

 気分や調子に波のある病気だから、とにかく焦らないこと、まわりと比べて自分はダメ人間だと思いがちだけど、それもよくない。ともかく無理して頑張らないで、と経験からいいたいです。

 具体的には、一心不乱に集中してできる、たとえば水まわりをピカピカに磨くとかが、いいリハビリになります。相棒の勧めで、愚痴を日記につけたりもしました。同じことばっかり何度も書いてるからちっともよくなってないと思っていても、後で読み返すと確実に快復していく自分がわかりました。

 ぼくの場合は、うつで休職という選択ができない会社で、仕事を失ったことを当時すごく不幸だと思ったんですが、そのおかげでいまの自分の存在があるのはまぎれもない事実です。子供を授かり、主夫という選択をして子育てに深くかかわることができ、文章を書く仕事をしていることを、本当によかったと思えます。

 うつにならなければ、そんな自分には巡りあわなかったし、いまはなかったんですから。

※女性セブン2011年10月20日号

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン