国内

強い地盤持つ代議士はヤクザと関わりない者少ないとの証言

東京都で10月1日から施行された暴力団排除条例に戦々恐々としているのは芸能界だけではない。政治家たちも、自らに捜査のメスが及びはしないかと肝を冷やしているのではないか。

政界と暴力団の癒着ぶりをよく知る事情通3人が集まれば、話題が尽きることはない。顔を揃えたのは現役代議士秘書であるA氏と、大物議員たちと闇勢力の付き合いを間近に見てきた自民党系の元議員B氏、そしてベテラン政治ジャーナリストのC氏である。

* * *
A秘書:昔に比べれば表に出ることは少ないですけど、暴力団関係者との付き合いは続いていますね。特に選挙の時は彼らの存在が切り札になっている。

この前の総選挙でも、ある四国の有名代議士が地元の暴力団に1億円を積んで票のとりまとめを頼んだと噂になりました。おかげで僅差で逃げ切ったというのが通説です。選挙のわずか1週間前の依頼だったにもかかわらず、効果はバツグンだったらしい。他の地域では接戦ばかりだったのに、その暴力団の地元の町ではライバル候補にダブルスコアの差をつけた。以降、その議員は地元のヤクザに頭が上がらない。

ジャーナリストC:政治家の「ヤクザ選挙」なんて話は、永田町で取材していると山のように聞きます。古くから地元への公共事業予算獲得の見返りに暴力団を動かして票を得てきた伝統がある。地元に強い地盤を持つ代議士でヤクザと関わりを持たない者を探すほうが難しい。自民党政権の時代は、公共事業の配分から人の手配まで、すべて地元の顔役となるヤクザと結びついていた。もっとも、我々に書かれるようなシッポを出すケースはあまり多くはありませんでしたが。

B元議員:確かに、自民党政権時代の暴力団との結びつきは議員個人のレベルにとどまらなかった。最大派閥の田中派では“山口組担当”や“稲川会担当”の議員を決めて組織的に対応していたというのは党内で常識とされた話だ。竹下登さんが総裁選に出るときに皇民党事件(※)が起こったのも、田中角栄を裏切った竹下さんへの闇社会の攻撃だったといわれている。

※皇民党事件/1987年、宮澤喜一、安倍晋太郎らと自民党次期総裁を争っていた竹下登が、右翼団体「日本皇民党」から、「日本一金儲けのうまい竹下氏を総理に」と褒め殺しの街宣をかけられた事件。

※週刊ポスト2011年10月21日号

トピックス

山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
「衆参W(ダブル)選挙」後の政局を予測(石破茂・首相/時事通信フォト)
【政界再編シミュレーション】今夏衆参ダブル選挙なら「自公参院過半数割れ、衆院は190~200議席」 石破首相は退陣で、自民は「連立相手を選ぶための総裁選」へ
週刊ポスト
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波も(マツコ・デラックス/時事通信フォト)
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波、バカリズム脚本ドラマ『ホットスポット』配信&DVDへの影響はあるのか 日本テレビは「様々なご意見を頂戴しています」と回答
週刊ポスト
大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)
「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道
週刊ポスト
もし石破政権が「衆参W(ダブル)選挙」に打って出たら…(時事通信フォト)
永田町で囁かれる7月の「衆参ダブル選挙」 参院選詳細シミュレーションでは自公惨敗で参院過半数割れの可能性、国民民主大躍進で与野党逆転へ
週刊ポスト
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
NEWSポストセブン