子供が独立して夫婦で暮らす世代にとって、わが家のリフォームは切実な問題といえる。子供部屋や共用スペースは使い勝手が悪くなったので何とかしたい。エコや耐震性も気になるところだし、バリアフリーでオール電化も考えてみたい――あれこれ頭を悩ませている人のために、住宅設備機器メーカー・パナソニック電工(株)住建新事業・商品企画部の大野宗一郎さんにアドバイスをもらった。
「最近、『孫が遊びに来てくれるようなリフォームがしたい』とリクエストされるお客様が増えています。今の時代、オモチャだけじゃお孫さんの気を引くのは難しいのでしょう。そんなとき、リフォームは強い味方になってくれますよ(笑い)」
なるほど、かわいい盛りの孫が喜ぶ家にするというのはアリかもしれない。具体的なポイントを前出の大野さんがいくつかのポイントを解説してくれた。まずは“家の顔”ともいえる玄関だ。
「とにかく広々とした玄関にすることがポイントです。玄関ホールはもちろんのこと、下駄箱のスペースを『シュークローク』にします。かばんやおもちゃだけでなく、三輪車から自転車まで置くことができれば孫は大喜びです」
その分のスペースは空いている部屋を潰せば確保できるはず。これをやらない手はない。
玄関の次は、キッチンを含めたLDK。できるだけひと続きの大きな部屋にすることで、オープンな空間をつくりたい。
「アイランドキッチンが最適です。広々とするうえ、お孫さんたちが常に視界に入るので安心して遊ばせておけます。ダイニングの脇にカウンターを付けてもいいでしょう。絵本を読んだり、お絵かきをする姿を見るのはいいものですからね」
安全面からはドアに気を配りたい。
「クッションのようにゆっくり閉まるドアがあるので検討してみてはどうでしょうか」――ちょっとしたひと工夫で、孫たちがはじける笑顔でやってくる。
※週刊ポスト2011年10月21日号