二輪の自転車に乗るようになるまでのプロセスとしては、まず三輪車に乗り、その後補助輪付きの自転車に乗って、ある日補助輪を外して誰かに支えてもらいつつ二輪の自転車の練習を始める――といった経緯をたどったことだろう。
最近小さな子供たちに、ペダル無し自転車「ストライダー」という乗り物が人気を集め始めているという。対象年齢は2~5才で、すでに6万人の子が乗っているという。この乗り物は公道を走ることはできないし、安全のためにヘルメット着用は必要だが、ペダルがないので両足で地面を蹴って進む仕組みとなっており、バランスをとる要素が少ないため、いきなりの二輪車デビューが可能。
このペダル無し自転車のストライダー、“子供の遊び”と侮ってはいけない。本格的な自転車競技のひとつとして「BMX」という特定の車体を使っての競技があるが、BMXではレースでスピードを競う以外に、フリースタイルというアクロバティックであったり、トリッキーな技を競うカテゴリーがある。このストライダーもスピードを競う「レース」と、トリッキーな技を競う「フリースタイル」カテゴリーが存在する。
競技大会の映像を見てみると、距離や起伏の差はあるだろうが本格的なダートレースのコースとなっており、そこを子供たちが全力で走り抜ける姿はなかなかの“雄姿”だ。
また日本を代表するフリースタイル部門の選手は、まだ4才ながら多数のトリッキーな技を身に付け、「ストライダー界のカリスマライダー」としてTV出演も果たしているという。
国内の競技大会も盛り上がりを見せているが、今回アメリカで開催される「ストライダー ワールド チャンピオンシップ」に、3~5才の日本を代表する選手たち5名が初めて招待された。
選手のプロフィールをチェックしてみると、成長の早い小さな子供がチャレンジすることもあり、短期間のうちにクラスで上位入賞している子もいる。ストライダーの場合、エンジンがついているカートやミニバイクなどに比べると購入価格がリーズナブルだったり、安全なスペースさえ確保できれば庭先や公園などでも練習が可能だったり……ということで、子供自身が自発的に練習しやすい環境もあるのだろう。
「ストライダー ワールド チャンピオンシップ」開催は10月15日(日本時間16日)に、フロリダ州サラソタのBMXサラソタコースにて行われる。参戦する選手の所属サイトにてUstreamでの生中継配信も予定されており、日本からも“最年少日本代表選手”の応援が可能だ。
「ストライダー ワールド チャンピオンシップ」詳細情報
http://www.strider.jp/news/index111011.html
(Ustream生中継情報はページ下部に掲載されている)