「ウリジナル」という言葉をご存じだろうか。
ハングルで「我々の」という意味の「ウリ」と、起源を表わす「オリジナル」をくっつけた造語で、要するに「○○は、我が韓国(朝鮮)が起源だ」とする主張を指す。ただし多くの場合、この言葉には冷笑や揶揄の響きが含まれる。
なぜかというと、韓国では、他国の人間が聞けば首を傾げるか吹き出してしまう馬鹿げた「韓国起源説」が次から次へと“発明”されており、そうした事情を知る世界中の人たちから呆れられているからである。
特にウリジナルの標的にされるのは日本だ。彼の国が日本に並々ならぬライバル心と敵意を持っていることは、今さらいうまでもないだろう。そうさせてしまった不幸な歴史、我が国の問題もあったのかもしれないが、本稿ではそれは論点ではない。
とにかく、彼らは手当たり次第に日本の文化、文物、産品などを「実は韓国が起源で日本は真似た(輸入した)だけ」と主張する“論争”を仕掛けることに血道を上げている。
試しに過去に出たウリジナル説を集めてみると、出るわ出るわ。柔道、剣道、合気道、空手といった日本古来の武道に始まり、歌舞伎、和歌、華道、演歌といった文化・芸能、海苔、納豆、寿司、味噌、豆腐などの料理・食品、ソメイヨシノや秋田犬といった動植物、挙げ句には日本語や仮名文字、「日本」という国名までがウリジナルだというのである。
※週刊ポスト2011年10月28日号