日本の伝統発酵食“麹”。それに塩と水を合わせて発酵させた「塩麹」がいま、美と健康に関心の深い人たちの間で大ブームとなっている。
ブームのきっかけとなったのは、実はその前から美容効果が高いとして人気を得ていた“酵素”だ。食物酵素は【1】生の食べ物(野菜、果物、生の肉や魚など)と【2】発酵食品(みそ、納豆、ぬか漬けなど)に含まれ、塩麹は【2】の発酵食品にあたる。
加齢制御医学の専門家で順天堂大学教授の白澤卓二さんは、塩麹の美容&健康効果についてこう話す。
「発酵食品の塩麹は乳酸菌を豊富に含みます。乳酸菌には腸内環境を整える働きがあり、食べることで便通や肌のコンディションをよくし、免疫力を上げることができます」
麹が発酵する過程で抽出されるポリフェノールには“体のさび”をとってくれるアンチエイジング効果も。
「ほかにもビタミンB6などのB群や葉酸が多く含まれるため、脳の代謝を上げる働きや疲労回復効果も期待できます」(白澤さん)
また、塩麹は発酵する際、麹の酵素が旨みや甘みを生み出すため、塩の代わりに利用するだけで味にコクやまろやかさをプラスしながら、塩分控えめに調理することができる。美容と健康によいだけじゃなく、食材をおいしくしてくれるのだ。
※女性セブン2011年10月27日号