昨年も約10万人が訪れた「奈良フードフェスティバル2011 クーカル・イン奈良」が、10月22日~11月13日まで、奈良公園で開催される。地元の食材を使って全国の腕利き料理人たちがメニューにはないオリジナル料理で腕をふるう。そこに参加する名店のひとつ「Passo a Passo(パッソ・ア・パッソ)」(東京)を紹介しよう。
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トスカーナをはじめ北イタリアで修業を積んだ有馬邦明オーナーシェフ。今回の出店でも、「奈良の水で仕事をするなら、その水で育った素材を使いたい」とこだわる。
奈良のブランド豚・ヤマトポークと、自然豊かな奈良県南部の黒滝村で育てられた猪をミンチにして合わせる。この組み合わせが、味噌がベースとなったソースとともに筒型パスタ(パッケリ)によく絡む。
「越冬に備えて山の幸をたくさん蓄え、脂がのった猪をいただくことで、我々も寒い冬をのりきることができるんです」(有馬氏)
自然と食の循環を感じさせる逸品である。
■猪肉とヤマトポークのラグーパッケリ
奈良の食材であるヤマトポーク、猪肉、五徳味噌、地酒を使用したパスタ。海のない奈良ゆえの山の幸をふんだんに用いている。
■Passo a Passo(パッソ・ア・パッソ)
【住所】東京都江東区深川2-6-1アワーズビル1F
【営業時間】ランチ(日曜のみ)12~13時、ディナー18~21時半LO
【定休日】水
撮影■岩本朗
※週刊ポスト2011年10月28日号