拉致問題を知らない担当相、朝鮮学校無償化、そして拉致容疑者へと繋がる政治団体への献金……およそ民主党政権には、本気でこの国民の命にかかわる問題を解決しようとする姿勢は見えてこない。家族会の増元照明事務局長は民主党の対応に残念な思いを隠さない。
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これまでの民主党政権の拉致問題対応に点数をつけるとすれば、率直に言って、30点ぐらいである。2009年に対策本部が設置され、その内容が多少充実したことは評価できるが、それでも40点がいいところだ。
今の民主党の一番の問題は、菅直人前首相の資金管理団体から、北朝鮮に深い関係があるとされる「市民の党」から派生した政治団体に6250万円もの献金がなされていたことだ。これについて民主党内部からも批判が出ないとはいったいどういうことなのだろうか。
加えて、菅前首相は朝鮮学校の無償化も指示したが、これについても疑問だ。高木義明・前文科大臣に対して無償化をすべきではないと申し入れたが、「政治と教育を混同しない」とか「学ぶ権利を奪うことはできない」などと言い訳をするばかりだった。
朝鮮学校では北朝鮮で作られた教科書によって間違った歴史教育が行なわれているのだから、それこそ「正しい歴史を学ぶ権利」を奪っていることになるはずである。そういう学校に税金を投入するというのは、到底理解できない。
※SAPIO2011年10月26日号