震災から7か月経った。被災地では、すでに「東北大バブル」とも呼ぶべき復興景気が萌しているのだ。仙台の高級割烹などは連日満員で高いコースがよく注文されたり、キャバクラ店でも県外から来た建設業者がキャバクラ嬢に大盤振る舞いをする例などもあるようだ。
そうした恩恵をは高級ブランド店も受けている。東北百貨店協会の調べによれば、8月の東北6県の百貨店売り上げは、震災後4か月連続プラスで前年比6.8%増。全国平均の1.7%減とは対照的である。とくに美術・貴金属・宝飾は25%増で、ロレックスなど高級時計から先に売れている状態という。
仙台市内の時計店は、「保険金が下りたから来たという客が多く、去年の2倍近い売り上げだ」といい、被災者に保険金や給付金が行き渡ったことが主な理由と見られている。
仙台の輸入車販売会社には、「一度死んだも同然だから、一生に一度は好きな車に乗りたい」といって、500万円以上する高級外車を買いに来た人もいたという。
※週刊ポスト2011年11月4日号