メンバーの相次ぐ引退が発表された人気アイドルグループのスマイレージ。「いったいどうして?」とファンの間では動揺が広がっている。まず今年8月、メンバーの小川紗季(14)が「普通の中学生に戻りたい」との理由でグループを卒業し、芸能界引退。
続いて10月25日、前田憂佳(16)も「大学に進学したいという気持ちが自分の中でだんだん大きくなってきていることに気付きました」と受験勉強に励むための引退を発表。前田は年内いっぱい活動するという。
10月16日には、サブメンバーの4人が正式メンバーに昇格することが発表されたばかり。7人での活躍が期待された矢先の、あまりに突然の引退劇といえる。
アイドル評論家の北川昌弘氏は、2人の引退についてこう分析する。
「私からみても順調に活動しているグループでしたので、ファンが動揺するのも無理はありません。ただ、アイドルというのは、憧れてなったとしても、実際にはさまざまな制約がある。恋愛もそうですが、自分の好きな髪形もできなければ、順調に売れたら売れたで多忙でプライベートな時間もなくなります。中学生の小川さんが、“普通の中学生に戻りたい”と思うのもある意味、当然。そうした思いが、アイドルとして活動することのさまざまな“メリット”を上回って、彼女のストレスになっていたのかもしれません。それにしてもレギュラーだった『おはスタ』“おはガール”を降板してまでとはビックリしましたが。
前田さんの場合は大学進学が理由とのことですが、最近では、元モー娘。の紺野あさ美アナ(テレビ東京)のように、引退後にアナウンサーに転身したケースもありますから、アイドルを辞めても“元アイドル”としていろいろな選択肢が広がっていることも、こうしてあっさりと引退を決めた理由のひとつでしょう」
そして、もうひとつの背景として、アイドル戦国時代もあるという。いまや、AKB48を筆頭に、アイドリング!!!、ももいろクローバーZ、SUPER☆GiRLSなど、大人数のアイドルグループが乱立。少女時代、KARAなどK-POP勢の台頭も目覚ましい。
「やはり、これだけさまざまなアイドルグループがいるなかで、将来的に自分が芸能界で生き残っていられるのか、という不安は誰にでも当然あるわけで。グループの人気が出てきたとしても、メンバー間の競争も厳しいのが現実です。人気が出ても思うように給料をもらえないグループもあると聞いたこともあります。人気アイドルとして、長期に渡って活躍するのはそう簡単ではありませんし、その後も芸能界でやっていけるのはほんのひと握りです」(前出・北川氏)
スマイレージは昨年、レコード大賞新人賞を受賞するなど、その将来性にも期待が集まっていたグループ。2人の引退で、オリジナルメンバーはリーダーの和田彩花(17)と福田花音(16)の2人のみとなるが、今後6人体制でどのような活躍を見せるのか?