2011年10月5日、スティーブ・ジョブズ氏、永眠。享年56。2003年10月の告知から8年間、闘病を続けていたすい臓がんの悪化による訃報が、世界を駆け巡った。
葬儀は近親者のみによる密葬。10月19日、カリフォルニア州クパティーノ市のアップル社本社で行われた追悼式には、数千人の社員が参列。YouTubeなどを通じ、世界100万人以上の人々がその様子を見守った。
ジョブズ氏の実の父、ジャンダリ氏は現在、ネバダ州リノ付近のカジノで、ゼネラル・マネジャーを務めている。ジョブズ氏が息子だと知ったのは2005年のことだったといい、その後、何度か短いメールのやり取りをしたと、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙に語っている。
母・ジョアンさんは再婚し、現在はジョアン・シンプソンの名で新しい家族と暮らしている。実の妹であるモナさんは、母と同じシンプソン姓を名乗り、作家として成功を収めている。
そして彼を支え続けた妻、ローリーンさんは、“世界で最も幸せな億万長者夫人”として、また、マスコミの取材を一切受けないことで知られる。
「ジョブズ氏の遺産は67億~70億ドルと見られます。ローリーンさんは以前から質素な生活を好み、教育や慈善事業に積極的で、遺産の大半はそうした事業に使われると思います」(シリコンバレーに詳しいウィニー・リー記者)
スタンフォード大学の東側にある閑静な住宅街に、ジョブズ氏の自宅はある。1930年代に建てられた古い民家を購入・改装したもので、寝室が7つあるとはいえ、富豪の住む大豪邸のイメージとはほど遠い、むしろこぢんまりとした印象の家だ。
家の正面にはアップルの象徴であるりんごの木が数本立ち、裏庭には野菜畑と果樹園がある。死去の一報が流れた後、花束とりんごで埋め尽くされたその家で、ローリーンさんと子供たちは、家族の思い出をつむぎ続ける。
※女性セブン2011年11月10日号