先頃、東京電力が電気料金原価を6000億円過大に見積もっていたことが判明した。しかし、この件について大前研一氏は何を思ったか。以下、大前氏の談だ。
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東京電力の電気料金算定のもとになるコスト見積もりが、実際にかかった費用より過去10年間で合計約6000億円過大だったことが明らかになり、電気料金が必要以上に高く設定されていたのではないか、とマスコミは騒いでいた。だが、これは大した問題ではない。
10年で6000億円ということは、1年600億円。東電は売上高5兆3685億円(2011年3月期)の会社だから、600億円はその約1%である。つまり、東電の電気料金は見積もりより1%高かったにすぎないのだ。
※週刊ポスト2011年11月11日号