9月9日、埼玉の『西武園ゆうえんち』で、SMAPデビュー20周年を記念するファンミーティングが開かれた。質問コーナーでファンから「この20年でいちばんのアクシデントは?」と聞かれると、中居正広(39)がこう答えた。
「森くんじゃないですか?」
ざわめくファンをよそに、香取慎吾(34)が続けた。
「『スマスマ』が始まる全体ミーティングの日に、(森が)“辞める”っていったんだよね」
1996年、現在オートレーサーとして活躍する森且行(37)は、SMAPを脱退した。当時の所属事務所やマスコミの対応について、芸能関係者はこう証言する。
「オートレースは公営といえどもギャンブル。大半を占める中高生の女性ファンが、オートレース会場へつめかける可能性を考えて、その後、事務所はテレビ局や新聞などが、森の映像資料などを使用することを厳禁としたんです。送別イベントもなかった。一見冷たい対応でしたが、それもすべてファンのことを考えてのことだったんです」
それ以降、メンバーはもちろん、取材陣が森の話をすることはタブーとされてきた。実際、森のオートレースデビュー戦を報道したテレビはなかった。以後、スポーツ紙なども芸能面ではなく、オートレース関連の記事でのみ森を扱った。
しかし、その「SMAPの森」というタブーが、デビュー20周年の節目に、メンバーによって破られ、そして、語り始められた。前述のファンミーティングだけではない。10月10日に放送された『プロフェッショナル仕事の流儀SMAPスペシャル』(NHK)で、森が「辞める」とメンバーに打ち明けた日のことを、それぞれが振り返っている。
あまり知られていないが、森はSMAPと電話で連絡を取り合っていることをインタビューで明かしたことがある。香取と稲垣とは新幹線で偶然鉢合わせして、そのまま隣り合わせに座り「元気?」「何やってんのよ?」と他愛のない話をしたという。
そんな絆はいまでも続いているようだ。2009年1月、森は初のG1を制覇し、2008年度の功績を称えられて埼玉オートレース界のMVPといわれる『バッハプラザ賞』を受賞した。その直後、SMAPの5人は出演した生放送番組で、森への称賛の言葉をそれぞれ画面越しに送ったことがあった。
「もちろんそれは台本にはありませんでした。スタッフは大慌てだったけど、会場は拍手喝采、視聴者からも大反響がありました」(番組関係者)
※女性セブン2011年11月17日号