ケータイでメールが当たり前の時代、中年世代からは次のような「イラッとした」経験が聞こえてくる。
「取引先からクレームが入り、状況を把握しようと担当者である部下の携帯に電話するも、留守電になるばかり。早く先方に報告しなければならないのに時間ばかりが過ぎていく。やっと折り返しがきたと思ったら、鳴るのはメールの着信音。部下は、電話でなくメールで一言、『どうかしましたか?』。呆れてものがいえませんでした」(40代・建設)
とはいっても、メールを書く側にも正当な理由がある。電話を嫌がるメール派の言い分に耳を傾けてみよう。
「商談中に、上司から何度も電話がかかってきたが、大切なお客様なので対応できず気が気でなかった。商談終了後に折り返すと、さして緊急ではない問い合わせと判明。メールでくれれば焦らずに済んだのに」(30代・不動産)
「メールで済む用件を送ると、その10秒後に上司は必ず『どうした?』と電話してくる。仕事の手を止めたくないからメールしたのに、なかなか電話が終わらない」(20代・飲料)
「不在着信に折り返したら、上司も出ない。留守電を入れてくれてないので用件がわからず、こちらも留守電に回答を吹き込めない。そんなすれ違いが2度ほど続き、電車にも乗れなかった」(20代・金融)
※週刊ポスト2011年11月18 日号