国内

秋の夜長“父の威厳”を保ちつつ、テレビ番組を満喫する方法

 子どもの頃、風邪をひいたときに布団のそばに鏡を持ってきてもらい、遠くに置いてあるテレビの画像が見えるようにしてもらったことがある。隣の部屋で家族が飯を食いながらみているテレビを、熱のある中、鏡を使って自分も見ていたのが、なんだか甘酸っぱい記憶に残っている。

 現代になって、我が家のテレビは大画面になりはしたが、昭和の頃とあまり事情が変わっていないかと思っていた。

 先日風邪をひいて会社を休んだときに、妻に「おいおい、でかい鏡持ってきてテレビが見られるようにしてくれよ」と頼んだら、持ってきたのはA4の紙より一回り小さく、液晶画面の角度が自由に変えられるテレビだった。

「地デジテレビなの?」ときいたら「そうだけど、それだけじゃないよ」と不思議な答が返って来た。「お部屋ジャンプリンク」という機能が使えるのだそうだ。妻は、「台所で調理中に録画番組が見られるから、きっとあなたの部屋でも見られるわよ」という。

 妻が持ってきた小型テレビはキッチン用のポータブル地上デジタルテレビ「HV200」。パソコンではないが無線LANに対応しており、地デジも見られるだけではなく「YouTube」も見られる。別売のカメラを利用すれば「Skype」も楽しめる。

 今年9月に買った我が家の最新型BDレコーダー「DIGA」なら、このHV200と無線LANで繋がる「お部屋ジャンプリンク」に対応している。リビングで録画した番組を、DIGAから無線LANでHV200にジャンプ。また、放送中の番組を別の部屋で視聴することもできる。しかも無線LANで接続されたDIGAを手元のHV200から操作するのも、リビングでDIGAを操作するのと同じ画面なのが使いやすい。

 さっそく「お部屋ジャンプリンク」でリビングのDIGAに録画していた映画を、四畳半の自室のベッドの中で見る。あー、これは快適。

 端末からDIGAを操作して、ハードディスクに溜めてあったバットマンの『ダークナイト』を布団にくるまって見られる快感。思わず熱を出していることまで忘れそうになった。

 熱が下がって女房にはHV200を取り上げられたので、どうしようかと思っていたところ、BDプレーヤーを内蔵したポータブルテレビ『DMP-BV300』が売られているのを発見した。自宅でこれを使えば、当然、寝室でお部屋ジャンプリンクを使い、録画番組を再生することもできる。

 女房や娘には理解されない、懐かしのアニメ特集やお笑いといった番組などは、せっかく録画してもなかなか楽しむチャンスがなかった。でもこうしてリビングの録画番組の動画データを寝室まで飛ばせるなら、溜まる一方だった番組も好きな時に1人でゆっくり見られる。

 年齢と共に涙腺がゆるみがちになって、家族の前ではこっ恥ずかしくて見られなかったあの番組、この番組も、寝室に飛ばしてしまえばリビングでの“父の威厳”を保つことができる……。ということで、夜の長いこの季節を満喫すべく、自分専用テレビ番組を物色する記者なのであった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《真美子さんの献身》大谷翔平が「産休2日」で電撃復帰&“パパ初ホームラン”を決めた理由 「MLBの顔」として示した“自覚”
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《ラジオ生出演で今後は?》永野芽郁が不倫報道を「誤解」と説明も「ピュア」「透明感」とは真逆のスキャンダルに、臨床心理士が指摘する「ベッキーのケース」
NEWSポストセブン
日米通算200勝を前に渋みが続く田中
15歳の田中将大を“投手に抜擢”した恩師が語る「指先の感覚が良かった」の原点 大願の200勝に向けて「スタイルチェンジが必要」のエールを贈る
週刊ポスト
渡邊渚さんの最新インタビュー
元フジテレビアナ・渡邊渚さん最新インタビュー 激動の日々を乗り越えて「少し落ち着いてきました」、連載エッセイも再開予定で「女性ファンが増えたことが嬉しい」
週刊ポスト
裏アカ騒動、その代償は大きかった
《まじで早く辞めてくんねえかな》モー娘。北川莉央“裏アカ流出騒動” 同じ騒ぎ起こした先輩アイドルと同じ「ソロの道」歩むか
NEWSポストセブン
主張が食い違う折田楓社長と斎藤元彦知事(時事通信フォト)
【斎藤元彦知事の「公選法違反」疑惑】「merchu」折田楓社長がガサ入れ後もひっそり続けていた“仕事” 広島市の担当者「『仕事できるのかな』と気になっていましたが」
NEWSポストセブン
「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手
【「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手】積水ハウス55億円詐欺事件・受刑者との往復書簡 “主犯格”は「騙された」と主張、食い違う当事者たちの言い分
週刊ポスト
お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(61)と浜田雅功(61)
ダウンタウン・浜田雅功「復活の舞台」で松本人志が「サプライズ登場」する可能性 「30年前の紅白歌合戦が思い出される」との声も
週刊ポスト
4月24日発売の『週刊文春』で、“二股交際疑惑”を報じられた女優・永野芽郁
【ギリギリセーフの可能性も】不倫報道・永野芽郁と田中圭のCMクライアント企業は横並びで「様子見」…NTTコミュニケーションズほか寄せられた「見解」
NEWSポストセブン
ミニから美脚が飛び出す深田恭子
《半同棲ライフの実態》深田恭子の新恋人“茶髪にピアスのテレビマン”が匂わせから一転、SNSを削除した理由「彼なりに覚悟を示した」
NEWSポストセブン
保育士の行仕由佳さん(35)とプロボクサーだった佐藤蓮真容疑者(21)の関係とはいったい──(本人SNSより)
《宮城・保育士死体遺棄》「亡くなった女性とは“親しい仲”だと聞いていました」行仕由佳さんとプロボクサー・佐藤蓮真容疑者(21)の“意外な関係性”
NEWSポストセブン
過去のセクハラが報じられた石橋貴明
とんねるず・石橋貴明 恒例の人気特番が消滅危機のなか「がん闘病」を支える女性
週刊ポスト