ブログを読んだ人は、みな涙がこみ上げてくるという。今年1月、野田聖子議員(51)が体外受精の末に帝王切開で出産した長男は心臓などに疾患があり、実は生後10か月を過ぎたいまも、集中治療室から出ることができずにいる。それどころか、生死の境をさまようことも少なくないという。野田氏は、何もしてあげられない無力を息子に詫びながら、胸詰まる思いで日々闘っている。
さまざまな病気を併発していたため、1才までに6度の手術を受けなければならないほど、危険な状態だった真輝(まさき)くんだが、5度の手術を経て、5月には心臓の手術を残し、後の病気は完治する。そして、7月には一般病棟に移ることができた。8月にはいると、野田氏は、こんな喜びをブログに綴っている。
8月9日<病院でムスコの主治医から、予防接種をそろそろ、やりますね、とのこと。ぶるぶるっと嬉しさ……何故なら、これまでは、目の前の命を守るだけの毎日だったから、予防なんてしている余裕はなかったのだ。(中略)今のムスコは、かつてのように一日一日の命の力だけでなく、もう少し先まで生きていけるパワーが生まれてきたのだな、と>
このころには体重は5kgにまで成長して、野田氏自らの手で真輝くんを抱いてお風呂に入れてあげられるほどに、容体も上向いた。だが、その喜びも束の間だった……。直後から、真輝くんの容体は、再び後退していく。
8月16日<実は、今、あしぶみ、状態。ここ数日、ムスコは、苦しんでいます。苦しんでいるのに、なんもしてあげられないよ……ごめん、ごめん、ごめん>
そして9月7日、地元の岐阜に所用で戻っていた野田氏が帰京したとき、失意のどん底に突き落とされる知らせが。
<東京駅についたところで、夫に電話。すると、ムスコ、再出血とのこと。ショックで息が止まりそうに…いまだ原因も出血場所もわからないままだ。(中略)病院に向かう。ムスコ、ぐったりしている。笑顔なし。おむつを替えると、血便がべったり……ほんとに辛いんだろうな、かわってあげられなくて、すごく悔しい。抱っこしたら、すっと軽くなっていた…心を鬼にして、仕事場へ向かった>
10月18日 <昨日、月曜日の朝……突然、ムスコの呼吸が止まりました。心臓マッサージで蘇生。(中略)その後、緊急手術が決定、午後3時半から9時半までの長時間。(中略)今朝、戦い終わった、いや、戦闘中のムスコと対面。安らかに眠っています。どうか、どうか、この困難を乗り越えてくれますように>
10月20日 <本日もPICU(小児集中治療室)へ行き、ムスコに面会してきました。筋弛緩剤はなくなり、鎮静剤のみになりました。よって、目覚めました……でも、目は開いているものの、焦点が定まらず、こちらを認識出来ていません。(中略)即死してもおかしくないほど深刻であったこと。しかし、ムスコはぎりぎり心停止をまぬがれ、呼吸が止まったのも2~3分で済んだこと>
10月28日現在、真輝くんはPICUで人工呼吸器につながれ、予断を許さない状況にある。野田氏も多忙なスケジュールの合間をぬって病院へ通い、わが子にエールを送り続けている。
※女性セブン2011年11月17日号