40代は“ときめき”とは無縁。などと考えがちだが、胸キュンのきっかけは意外と身近なところに転がっているようだ。千葉県在住のSさん(42)の夫(46)は鹿児島に単身赴任中。13才の娘は、昨年中学受験を無事終え、ようやく自分の時間ができたところ。そんなSさんは、趣味の場でときめきの対象に出会ってしまったという。
* * *
読書が趣味の私。とくに、海外の翻訳ミステリーものが好きで、週末には必ず、地元の図書館を利用しているんです。
ある日のこと、3冊借りたはずなのに、なぜかカウンターで4冊分の本を渡されたんです。「これは借りていないんですが…」といいかけたら、30代半ばくらいの司書さんが小声で、「それは、ボクのオススメです。きっとSさんも気に入ると思いますよ」って。
そのときは、お礼をいって借りてきちゃったんだけど、「なんで私の名前知ってるの? もしかして覚えてくれてたんだ…」とか思うと嬉しくて、すっかり舞い上がっちゃいました。
イケメンってわけじゃないんだけど、眼鏡をかけていて知的な感じ。夫がごつい体育会系で、読書には興味ないっていうタイプだから、この“小説”みたいなふい打ちの展開に、かなーり、トキメいちゃったのは仕方ありませんよね?
しかも、小説の内容は、確かにドンピシャで私の好み! 返すときに、「すごくおもしろかったです」っていったら、「やっぱり! 借りる本が、ボクの好みと一緒だったんで、絶対気に入ってくれると思ったんです」って、ニッコリ。
さらに、「ちょっといいですか」というと、ミステリーの棚に案内してくれて、「この作家のシリーズもいいですよ」って、いろいろな本を紹介してくれたんです。なんか図書館デートの気分でした。
彼に会いたくて、前よりも足しげく図書館に通うようになったんだけど、大量の本を徹夜で読破する毎日…。彼に会うのに目の下にクマをつくるわけにもいかないし、ジレンマ~。
※女性セブン2011年11月17日号