国内

朝は1日で最も体温が低い時間帯 簡単に体温を上げる方法

管理栄養士・フードコーディネーターの根橋 亜希子さん

立冬を過ぎ、そろそろ飲み物もあたたかいものが欲しくなる季節。夕食に鍋やシチュー、スープものという日が増える人も多いことだろう。食べたものや作った料理を公開することも多い芸能人のブログでは、そんな“あったかメニュー”を夜だけでなく朝食べるという記事も増えている。

例えば、東京では小雨が降り、気温が14度と冷え込んだ11月11日の朝。朝ごはんとして、ほしのあきは「今日は寒いね 寒い時は温ったかシチュー」(原文ママ)というコメントとともに、ホワイトシチューとウインナーロールの画像をアップ。瀬戸朝香は前日の夜から用意していたというかぼちゃのポタージュを作っている。朝に“あったかメニュー”を摂ることについては“なんとなく体に良さそう”とは思っていても、どれほど“良い”のか。管理栄養士でフードコーディネーターの根橋亜希子さんに話を聞いた。

* * * 
――「摂取時間」へのアドバイスはありますか?

起きてすぐは消化器官がまだ活発に動いていないので、目覚めてから30分~1時間以内に朝食を摂取すると体にスイッチが入るといわれています。
温かいスープは胃腸を温め、短時間で体が芯から温まるので体の目覚めもよくなり、冷え性の人には特におすすめです。
二日酔いのときには朝食を食べたくないことが多いと思いますが、温かいスープで血行をよくすることでアルコールの分解も活発になります。また肝臓の回復を促すためにも水分やビタミンなどを補給できるスープがおすすめです。

――例えばスープだけで、一日のどのくらいの割合の野菜をとることが可能になるのでしょうか?

1日に摂りたい野菜の量は350gといわれています。ミネストローネスープの場合は35%、
ポトフ風のスープの場合は25%ほどを満たします。サラダではたっぷり食べて20%ほどです。野菜に火を通すスープはカサが減り、野菜を多く食べることができるうえ、水溶性のビタミン類も効率よく摂ることができます。

――夜よりも朝、スープを食べることのメリットはありますか?

夜よりも朝に摂る野菜やスープは、1日の活動エネルギーに使われます。これから活動を始める朝のほうが栄養素の吸収は高まります。
温かいスープは安堵感が得られ、リラックス効果があるというデータがあります。また、消化に負担のかからない温かいスープは夜にも朝にもおすすめといえます。

また、ジュースやコーヒー、緑茶はカラダの熱を冷ます作用があります。また、冷たいものを摂ると1時間ほど直腸の温度が下がり続けるため、体温の上昇がわずかなものになります。
朝は1日で最も体温が低い時間帯です。体を温め、栄養補給ができる温かいスープは1日の活動のウォームアップに適しているといえます。

――合わせる食材、アレンジにはどういったものがオススメでしょうか?

合わせる食材は体温を上げるために必要なたんぱく質とエネルギー源として炭水化物を摂ることが必要です。野菜たっぷりのスープにベーコン、ウインナー、卵、チーズ、鶏肉、貝類、ゆで大豆、豆腐などでたんぱく質を補い、パスタ、ご飯、芋類、パン、クラッカーなど炭水化物を合わせればバランスのよい朝食になるでしょう。

いろいろな食材を組み合わせて作るスープは体調に合わせて食材を選ぶとよく、例えば、疲れているときには「豚肉+にんにく+レモン汁」。肌荒れが気になるときは「緑黄色野菜+鶏手羽肉+じゃがいも」、冷え性が気になるときは「しょうが+ねぎ+ごま」、便秘がちなときは「根菜+大豆+ナッツ類」といった例が考えられます。

その他、体温を上げる効果のあるしょうが、カレー粉、シナモン、こしょう、唐がらし、ラー油などをプラスすれば代謝力アップに役立ちます。オリーブオイル、ごま油、バター、マヨネーズなど脂質を補うと、ビタミンA、Eなどの脂溶性ビタミンの吸収を助けるとともに、コクが出て、満足感が得られます。オクラ、もずく、山芋などネバネバ成分を含む食材をプラスすると水溶性の食物繊維も摂れ、とろみがついて冷めにくくなります。

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン