薄い、軽い、温かい。しかも1枚780円からと安い――四拍子揃った冬の衣料として、老若男女問わずの必須アイテムとなっているのがヒート(発熱)系衣料だ。
ユニクロの「ヒートテック」をはじめ、イオンの「ヒートファクト」、イトーヨーカドーの「ボディヒーター」など、いま大手スーパーや衣料チェーン店の売り場を歩くと、「ヒート」の三文字がところ狭しと並んでいる。
「今季はさらに大ブレイクしそう」というのは、日本女子大学家政学部の大塚美智子教授だ。
「ヒート系衣料は着ているだけで体感温度が上がります。冬の節電対策で暖房費を控えようとする家庭や職場が多いなか、重宝されます」(大塚教授)
ユニクロはヒートテック商品の今季の販売目標を、前年よりも2000万枚多い1億枚に。イオンも前年比1200万枚増の3200万枚を見込むなど、各社の販売競争もヒートアップ。商品のラインナップも充実している。
ヒート系衣料を扱う代表的なメーカーは、前出のユニクロ、イオン、イトーヨーカドーのほか、西友(エコヒート)、しまむら(ファイバーヒート)、セシール(スマートヒート)など。さらに、ヒートブームは衣料だけに留まらず、イオンは布団の敷パッドなど寝具類でもヒート系を展開し、好評を得ているという。
「昨年8品目だったのが、今年はこたつ布団など40品目に増やしました。温かさの理由は、生地の中にアルミ蒸着不織布を入れているんです。アルミが熱を反射するので、より保温性が高まります」(イオン広報)
※女性セブン2011年11月24日号