近年のテレビは、間違いがあるとすぐに訂正するケースが多いが、それでも、今回の訂正謝罪はあまりにも異様なものだった。
11月10日に放送された、フジテレビ『笑っていいとも!』のゲストは叶姉妹。登場時のテロップには「芸歴26年」の文字が流れた。コーナー司会のアンタッチャブル山崎弘也が「芸歴26年ということで」と紹介すると、にこやかな叶姉妹の顔が引きつり、“妹”である叶美香は手を振りながら否定。コーナーはつつがなく進行されたが、本当の異常事態は番組終了5分前に発生する。
CMから切り替わると、画面に現われたのは神妙な面持ちのフジテレビ高橋真麻アナウンサー。固い表情のまま、「先ほどの叶姉妹さんの経歴に関する情報は、全て間違いでした。お詫びして訂正いたします」と頭を下げたのである。
画面はすぐに切り替わり、何事もなかったかのように番組が終了したため、かえって高橋アナの謝罪が視聴者の印象に残ってしまった。いったい何があったのか。
あるテレビ関係者は次のように語る。
「叶姉妹は、年齢不詳で、ミステリアスなイメージがウリの芸能人。テレビ局側も、もちろん叶姉妹の年齢を知っていますが、そこには触れないのがお約束。ところが最近、スタッフの入れかえがあったせいで事情を知らぬ若手がウィキペディアなんかを見て、芸歴26年というテロップを作ってしまった。それがなぜか素通りして、放送されてしまったんです」
さらに、平謝りしたのには、フジテレビ固有の事情もあった。
「叶姉妹のマネジメントはフジテレビの関連会社であるポニーキャニオンがやっている。そのせいもあって仰々しいお詫びとなった」(前出の関係者)
ちなみに恭子も美香も、20年以上前から雑誌のグラビアやテレビに出演しているのは事実。とはいえ、お約束はお約束。 若手スタッフの皆さん、叶姉妹出演の際はご注意を!
※週刊ポスト2011年12月2日号