最近60代以上の人々の“出会い”をサポートするサイトやサービスも続々と登場し、中高年の恋愛機会も創出されている。それでは、中高年の恋愛を成功させるポイントは何なのか。
65歳のKさんは、1年前にお見合いパーティで見つけた女性と再婚。相手は72歳で7つ年上だった。
「15年前に前妻と死別。子供もなく、会社も定年になってから、一人で老後を過ごすことを考えるとゾッとしてパーティに参加したんです。最初は相手の女性の年齢を知らず、72歳と知ったときは驚きましたね」
驚いたのは年の差だけではない。2人で会うようになってから、彼女から200万円の借金があることを聞かされた。だが、その時の女性の正直な態度にかえって好感を持ったとKさん。
「借金も僕が肩代わりするといってプロポーズしました。都内に一戸建ての家もあり、蓄えもそれなりにあるので、老後の心配はない。やはり一緒にいてくれる女性がいると嬉しいし、今はとても幸せです」
やはり女性は男性に経済的な安定を求める場合が多いようだ。ただ、いくら裕福でもダメな場合がある。
「60代の男性で、高級な外車を何台も所有し、腕にはロレックスなどの高級腕時計。パーティのたびに車や時計を取り換えて参加していました。女性もその経済力に惹かれておつき合いをするのですが、うまくいかない。女性に聞いてみると、『経済的な面を自慢する一方で、食事に誘われたときには、ファミレスで定食をすすめられてガッカリした』と。やはり、ここぞというときは、シティホテルのコース料理でもごちそうするくらいじゃないと」(中高年の交際のきっかけを提供する三幸倶楽部代表の越川玄氏)
逆に経済力はなくても、離婚の苦い経験を交際に生かした人もいた。Dさん(62歳)は15年前に妻に三行半を突きつけられた。
「自分は会社人間で、妻の話をまともに聞かず、自分勝手な面があった。だから、出会い系イベントで知り合った女性には自分のことばかり話さずに、相手の話に一生懸命耳を傾けるようにした。それが功を奏したのか、意中の女性と交際することができた。今も、彼女の話をよく聞いて、優しく接するようにしている。私の2人の子供はもう社会人ですが、“お父さん、最近性格が優しくなった”なんていわれます(笑い)」
※週刊ポスト2011年12月2日号